日本オリンピック委員会(JOC)は2017年10月9日、岩手県久慈市の久慈市民体育館で「オリンピックデー・フェスタ in 久慈」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
今回の参加オリンピアンは、水泳・競泳の伊藤華英さん、体操・新体操の田中琴乃さん、フェンシングの淡路卓さん、柔道の杉本美香さん、近代五種の山中詩乃選手の5名。久慈市内の小中学生118名が参加し、運動会形式のスポーツプログラムや文化プログラムで交流を深めました。
開会式では、吹奏楽部のオープニング演奏に包まれながら、オリンピアンが入場。歓迎の合唱も加わって会場が早くも一体となりました。続いて、オリンピアンを代表して杉本さんが「久慈での開催は3回目で、私は第1回から参加しています。皆勤賞です。毎回、どのような子が参加してくれているのだろうと楽しみにしながら来ています。今日は、5人のオリンピアンとケガのないように体を動かしながら、笑顔になれるように楽しみましょう」と子供たちに呼びかけました。
「ラヂオ体操」岩手・遠野弁版でしっかりと体を伸ばした後、スポーツプログラムでは「手つなぎ鬼」「デカパン競争」「小玉まわし」「大玉転がし」の4種目を実施。オリンピアンをリーダーにオリンピックカラー5色のチームに分かれ、小学生から中学生まで様々な年齢層の子供たちが一丸となって優勝を目指しました。
文化プログラム「オリンピアンとのQ&A」では、どのようにオリンピックを目指してきたのかなど、子供たちから様々な質問が寄せられました。山中選手は「私は水泳、陸上と経験したあと、近代五種を始めました。近代五種は、水泳、陸上、フェンシング、乗馬、射撃と5種目を行って順位を競います。なかなか知らない競技だと思うので、今回を機会に応援してください」と、東京2020大会を目指している現役選手らしいメッセージを送りました。
閉会セレモニーでは、淡路さんが「つながる火」をオリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を紹介。最後のオリンピアン全員からの挨拶では、伊藤さんが「競技を引退以来、スポーツの価値を上げる、スポーツをする人が笑顔になるような活動をしています。スポーツは、会話や笑顔が自然にできるようになるツール。デー・フェスタは近くで参加者と触れ合える、私の中でも大切な、意味のある事業となっています。皆さんと一緒に一つになることで日本全体を盛り上げられると思っています。今後も皆さん、夢を持って日常にスポーツに頑張ってください」と、東京2020大会に向けて力強い言葉を発信しました。
閉会式後は、オリンピアンが一人ひとりハイタッチで参加者を見送りました。その際、淡路さんと杉本さんがロンドンオリンピックの銀メダルを披露。子供たちは直接見たり触ったりして、オリンピアンとの交流を楽しんでいました。
被災地視察として、フェスタ実施前に久慈市スポーツ推進協議会の案内のもと、久慈市から30分ほど移動した野田村被災地後公園を訪問。2016年の台風で久慈市内も甚大な被害を受け、今も残る傷跡を視察しました。
■参加オリンピアン
・伊藤華英(水泳/競泳)
2008年北京オリンピック 8位入賞
2012年ロンドンオリンピック 7位入賞
・田中琴乃(体操/新体操)
2008北京オリンピック 出場
2012年ロンドンオリンピック 7位入賞
・淡路卓(フェンシング)
2012年ロンドンオリンピック 銀メダル
・杉本美香(柔道)
2012年ロンドンオリンピック 銀メダル
・山中詩乃(近代五種)
2012年ロンドンオリンピック 出場
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