日本オリンピック委員会(JOC)は6月9日、都内で平成28年度「JOCスポーツ賞」の表彰式を行い、最優秀賞を受賞したレスリングの伊調馨選手ら19名が出席しました。
今年度は最優秀賞、優秀賞、新人賞、特別功労賞、特別栄誉賞の5つの年度賞で13名の個人と1チーム、さらに特別貢献賞2名、トップアスリートサポート賞6団体、女性スポーツ賞1名が受賞。表彰式で挨拶に立った竹田恆和JOC会長は、受賞した選手たちの活躍をねぎらい「高い目標を掲げて躍進し、来年の平昌冬季オリンピック、さらには東京2020大会で大きく羽ばたいていただきたい」と期待を寄せました。そして、オリンピック・ムーブメントの推進に大きな貢献をした受賞者に対し感謝を述べ「引き続きお力添えをお願いするとともに、一層のご活躍をご祈念申し上げます」と、さらなる支援を呼びかけました。
続いて、来賓を代表して小池百合子東京都知事が登壇。開催まであと1141日と迫った東京2020大会に向け、「大会への機運をもっともっと盛り上げて、都民のみならず国民の皆様によりサポートしていただけるような大会を目指していきたい」と述べ、「アスリートの皆さんを皆で応援していただき、東京2020大会を記録と記憶に残るすばらしい大会にするために、東京都としても最大限努力をして参りたいと考えております」と挨拶しました。
表彰式では受賞者に竹田会長から賞状、トロフィー、メダルなどが贈られたほか、会場内には今年度の受賞者がオリンピック、世界選手権などで獲得したメダルや実際に使用した競技用具、歴代優秀賞受賞者の写真パネルなどが展示され、式典に花を添えました。
〜出席者のコメント〜
<年度賞>
【最優秀賞】
■伊調馨選手(レスリング)
「本日はこのような素晴らしい賞をいただき本当にありがとうございます。私たちアスリートは結果がすべての世界で、日々鍛錬をしています。結果を残すためにはここにおられる方々のお力、サポートが本当に必要です。2020年に向けて、皆さんで頑張っていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします」
【優秀賞】
■堀島行真選手(スキー・フリースタイル)
「(来年の平昌オリンピックに向けて)今はオフシーズンで雪上に立つ機会は少ないですが、さらにフィジカルを鍛えていくことで次の冬に向けていい準備ができるので、そのために頑張っています」
■小平奈緒選手(スケート・スピードスケート)
「オリンピックではゴールを駆け抜けたときに最高の笑顔が弾けるように、そしてたくさんの方々に感動を届けることができるように頑張ります。まずは平昌オリンピックで私たちが輝いて、その後の東京オリンピックに大きな追い風を吹かせることができるように頑張りたいと思います」
■大野将平選手(柔道)
「柔道は偉大な先人たち、数多くのオリンピックチャンピオンや世界チャンピオンの先輩方がいらっしゃいますので、東京オリンピックで2連覇を達成して、先輩たちに追い付き追い越せの精神で頑張ります」
■髙橋礼華選手(バドミントン)
「リオデジャネイロオリンピックの決勝戦は、16-19の場面ですごく前向きな気持ちで『やっぱりここで負けたくない』という気持ちになったので、そこで勝てたことはすごく大きかったと思います。まずは、また明日から2週間遠征に行くのでその大会でしっかり成績を残して、東京オリンピックにつなげられたらと思います」
■松友美佐紀選手(バドミントン)
「初めてバドミントン競技としてオリンピックで金メダルを獲ることができましたが、私達2人にとっても初めてのオリンピックだったので、試行錯誤しながら2人で頑張ってきた成果をオリンピックで出すことができて、よかったなと思いました。これからもチャレンジする気持ちを忘れずに頑張っていきたいと思います」
【新人賞】
■向田真優選手(レスリング)
「本当にたくさんの方々に支えてもらって優勝することができてうれしく思います。2020年の東京オリンピックでは金メダルを獲得できるように、これからもさらに頑張っていきたいと思います」
■張本智和選手(卓球)
「(今年の世界選手権では)まさかベスト8までいけると思っていなかったので、本当にうれしかったです。この歳であと一歩までこられたので、3年後はもっともっと強くなって、絶対に東京オリンピックで金メダルを獲りたいです」
■敷根崇裕選手(フェンシング)
「フェンシング界では太田雄貴さんが北京オリンピックとロンドンオリンピックで獲得した銀メダルが最高なので、東京オリンピックでは僕がそれを超えて金メダルを獲得したいと思います。年齢的にも自分のフェンシング人生で一番ピークになる頃だと思うので、精一杯頑張ります」
【特別功労賞】
■飯塚翔太選手
リオデジャネイロオリンピック大会 陸上競技男子4×100mリレーチーム
「僕が得意としている200mでは、過去のオリンピックで決勝の8人に日本勢が残っていないので、東京オリンピックでは8人に残って決勝で思い切り走りたいという思いと、リレーでもう一度メダルを獲って、これから陸上をやる子どもたちの背中を押していきたいと思います」
<特別貢献賞>
■荻原健司さん
「オリンピックデーランなどのイベントでは、参加者の皆さん、特に子どもたちと一緒にスポーツを通じて『何か荻原兄弟ってかっこいいな』と思ってもらえるように、私たちオリンピアンが憧れられる存在にならなきゃいけないと思って取り組んできたつもりです。オリンピックデーランなどを通じて子どもたちがたくさんスポーツに慣れ親しみ、そこから自分の夢や希望、未来につながるように、これからもしっかりとやりたいと思います」
■荻原次晴さん
「とにかく私は荻原健司に間違えられないように、自分の存在をしっかり認めてもらいたいというモチベーションで競技をやってきました。双子というのはだいたい同じものを持っていないと喧嘩をするんですが、今日は一緒に表彰していただいたので、仲良くできそうです(笑)。日頃テレビに出る機会が多いので、オリンピアンとして、スポーツマンとして恥じないように、そして健司に負けないように頑張っていきたいと思います」
<トップアスリートサポート賞>
【最優秀団体賞】
■株式会社コナミスポーツクラブ 落合昭代表取締役社長
「いろいろなサポートをする方がいらっしゃる中で、私たちがやってきたことをこのように評価いただき大変うれしく思っております。東京2020大会に向けては、先を見据えた選手の環境作りを全面的にサポートすると同時に、弊社はスポーツクラブですので、世の中の1人でも多くの方に体を動かす喜びを伝えるのも重要なミッションだと思っています」
<女性スポーツ賞>
■宮嶋泰子さん
「トップアスリートの取材をしていて、スポーツというのは人生を素敵にしてくれると分かり、すべての人にスポーツを享受してもらいたいという気持ちがわきました。難民の支援を始めたのはもう10年ほど前ですが、衣食住だけでなく一人ひとりの人生がもっと輝くために、スポーツをする喜びで人生を彩ってほしい。そのためにスポーツをする機会を持ってほしいという気持ちでスポーツを通じた難民の支援を行ってきました。リオデジャネイロオリンピックでは難民選手団が結成されましたが、IOC(国際オリンピック委員会)も、それに気付いてくれたということが分かって、とてもうれしかったです」
<ハイライト動画>
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