日本オリンピック委員会(JOC)は2月26日(日)、福島県大沼郡の会津美里町高田体育館で「オリンピックデー・フェスタ in 会津美里」を開催しました。会津美里町では初めての実施となり、今年度最後(18回目)の開催となります。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
今回の参加オリンピアンは、水泳・競泳の石橋千彰さん(2012年ロンドンオリンピック出場)、水泳・シンクロナイズドスイミングの青木愛さん(2008年北京オリンピック出場)、ボクシングの須佐勝明さん(2012年ロンドンオリンピック出場)、バレーボールの大山加奈さん(2004年アテネオリンピック5位入賞)、スケート・スピードスケートの穂積雅子さん(2010年バンクーバーオリンピック銀メダル、2014年ソチオリンピック出場)の5人。会津美里町在住の小中学生93名が参加し、運動会形式のスポーツプログラムで交流を深めました。
フェスタ実施前に、オリンピアンは被災地視察として「サポートセンターならは」を訪問し、仮設住宅で暮らす方々が日ごろ行っている体を動かすプログラムに参加。カラオケ体操やスポーツ輪投げなどで交流を図りました。
開会式では、オリンピアンを代表して大山さんが「今日をすごく楽しみにしてきました。チームみんなで力を合わせて頑張りましょう。思いっきり楽しんでください」とあいさつ。続けて、開催地を代表して渡部英敏会津美里町長が「震災から6年目の冬となりました。オリンピアンの皆さん、今朝は楢葉の仮設住宅にも訪問ありがとうございます。会津も復興が進んできました。今日は笑顔で喜んで皆さんを迎え入れたいと思っています。1日も早い復興へ向けてがんばりましょう!」と呼びかけました。
最初は緊張していた子供たちも、オリンピアンからの積極的な声かけによって、時間を経るにつれて緊張が解けてきた様子。次第に子供たちの声も大きくなり、参加者全員が笑顔で、そして熱心にプログラムに取り組んでいました。
今年度、全会場で実施しているオリンピアンとのQ&Aでは、最初はマイクを使って憧れのオリンピアンに質問することに緊張していた子供たちも、1人が手を上げると他の参加者からも次々と手が上がり、最後まで質問が絶えないほどの盛況となりました。また、競技と出会ったきっかけや競技を続ける中で壁にぶつかった時の対処法などの質問が挙がり、有意義で学びの多い時間となりました。
閉会セレモニーでは、青木さんがオリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を紹介。最後のオリンピアン全員からのあいさつでは、石橋さんが「スポーツは悔しさ、嬉しさ、楽しさ、いろんな気持ちが生まれるので『もっとやりたい、続けたい』という気持ちになります。これからもたくさん良い経験をつくって、いろんなことにチャレンジして頑張ってください」とエールを送ると、今回初参加となった青木さんからは「どのチームも本気でやっていました。何をするのも本気でやることが大事です。いろいろな人と協力して、勉強にスポーツにこれからも頑張ってください」と激励のメッセージが送られました。
オリンピアン退場の際の見送りハイタッチでは、穂積さんがバンクーバーオリンピックの銀メダルを持参。子供たちはみんな、嬉しそうにオリンピックメダルに触れていました。
また、閉会式終了後には、会場内でサイン会を実施。子どもたちはオリンピアンとの最後の思い出づくりを楽しんでいました。
会津美里でのプログラムを予定通りに終え、今年度実施された全18会場でのフェスタがすべて終了しました。
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