日本オリンピック委員会(JOC)は11月19日(土)、宮城県多賀城市の多賀城市総合体育館で「オリンピックデー・フェスタ in 多賀城」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
今回の参加オリンピアンは、水泳・競泳の石橋千彰さん(2012年ロンドンオリンピック出場)、水泳・競泳の佐藤久佳さん(2008年北京オリンピック銅メダル)、バレーボールの齋藤信治さん(2008年北京オリンピック出場)、体操・新体操の田中琴乃さん(2008年北京オリンピック出場、2012年ロンドンオリンピック7位入賞)、卓球の平野早矢香さん(2008年北京オリンピック4位入賞、2012年ロンドンオリンピック銀メダル)、トライアスロンの上田藍さん(2008年北京オリンピック出場、2012年ロンドンオリンピック出場、2016年リオデジャネイロオリンピック出場)の計6名。
多賀城市内の小学生と保護者、計151名の皆さんが参加し、運動会形式のスポーツプログラムで交流を深めました。
多賀城市ではこれで3度目のフェスタ開催。開会式ではオリンピアンを代表して平野さんがあいさつを行い、「私は中学と高校の6年間、ここ多賀城で育ちました。思い出の地でスポーツを通して笑顔になれるよう全力で頑張りますので、皆さんも一緒に全力で頑張りましょう」とエールを送りました。
開催地を代表してあいさつをしたNPO法人多賀城市民スポーツクラブの濱田久晴理事長は、「宮城県に、身近なメダリストの平野さんをはじめ6人のオリンピアンが来てくださいました。震災から5年8ヶ月、多くの感動を今年のリオオリンピックでもらいました。4年後は東京大会、オールジャパンとして宮城からも海外の方々におもてなしをしたいです」と述べました。
運動会では6人のオリンピアンが5チームに分かれてリーダーとなり、「手つなぎ鬼」「小玉まわし」「デカパン競争」「5色玉入れ」の4種目を実施。今回新種目として行った「デカパン競争」は、競技性が高く参加者に分かりやすいルールで非常に盛り上がりました。運動会の後、オリンピアンたちは「一生懸命やることは結果につなげるためにとても大事。これからも継続してほしい」と口をそろえ、それぞれの思いを参加者に伝えていました。
閉会セレモニーではリオデジャネイロオリンピックに出場した上田さんからオリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を紹介。オリンピアン全員からのあいさつでは、齋藤さんが「皆さんにはいろいろなスポーツにチャレンジしてほしい。それが自分の競技につながります。夢に向かって頑張ってください」と激励。田中さんは「今日は結果だけではなく、どのような取り組みができるかを考えながら参加しました。さまざまな年齢層の参加者がいる中で、チームみんなで協力してフォローしながら進められたことが、この結果につながったのではないかなと思います」と振り返りました。
退場時の見送りハイタッチでは、佐藤さんが北京オリンピックの銅メダル、平野さんがロンドンオリンピックの銀メダルを持参していることが紹介され、参加者は大喜び。メダルに触れながら、笑顔があふれるひとときとなりました。また、ハイタッチ後はサイン会も行いました。
フェスタ終了後、オリンピアンたちは被災地視察を実施。多賀城高校に今年から新設された震災科学科の生徒らと、震災の際の行動や復興状況についてディスカッションを行いました。その後は一緒に街に出て、震災の状況が分かる場所をたずねる街歩きを行い、さらに深いコミュニケーションを図りました。
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