リオデジャネイロオリンピックのシンクロナイズドスイミングのデュエットで銅メダル、チームでも銅メダルを獲得した乾友紀子選手、三井梨紗子選手、チームで銅メダルを獲得した吉田胡桃選手、箱山愛香選手、中村麻衣選手、丸茂圭衣選手、中牧佳南選手、小俣夏乃選手が20日(現地時間)、TOKYO 2020 JAPAN HOUSEで記者会見を行い、メダル獲得から一夜明けたいまの心境を語りました。
――乾選手と三井選手はデュエットとチームで銅メダルを取りました。今の気持ちを聞かせてください。
乾選手 デュエットもチームも本当に厳しい戦いになったんですけれど、何が何でもメダルを取りたいという気持ちを持って、最後まで戦い抜けたと思います。デュエットでメダルを獲得したときに、このままでは帰れないと思ったので、みんなでメダルをとれて帰ることをうれしく思います。
三井選手 シンクロ競技は本当に勢いが必要で、デュエットから始まるということで、絶対にデュエットではメダルを取って、チームに良い勢いをつけたいと思って、銅メダルを獲得することができて本当に良かったと思います。4年間本当にメダルのために頑張ってきたので、メダルを獲得することができて本当に良かったです。
――吉田選手から、チームで銅メダルを取って一夜明けた今の気持ちを聞かせてください。
吉田選手 昨年の世界水泳でメダルを獲得することができ、メダルというものが目の前に見えるようになって、オリンピックでのメダルが欲しいという気持ちがさらに高まったので、そのメダルを自分の首にかけてもらえることができて、今はすごく嬉しく思っています。
箱山選手 ロンドンでメダルを獲得できなくて、4年間オリンピックでのメダルというものを目標にして頑張ってきたので、メダルをとれて本当に嬉しい気持ちでいっぱいですし、たくさんの方に応援していだいて支えていただいて、たくさんの指導をしていただいて取れたメダルなので本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
中村選手 ロンドンオリンピックから4年たって、リオでこうやってメダルを獲得できて本当に嬉しく思います。チームでジャンプをたくさん飛ばせていただいて、チームに貢献でき、ホッとした気持ちもあります。
丸茂選手 夢のオリンピックでメダルを手にすることができて本当に嬉しいですし、コーチたちとここにいるチームメイトには本当に感謝しています。そして私たちに合わせて作ってもらった音楽と水着で泳ぐことができてすごく嬉しいです。
中牧選手 今回メダルを獲得することができてとても嬉しい気持ちと、チームのみんな、先生に引っ張っていただいてとても感謝しています。
小俣選手 私自身初のオリンピック出場となって、最初分からないこともあって不安もあったんですが、引っ張ってくださった先輩方や先生方にすごい感謝の気持ちでいっぱいです。メダルを今こうやって首にかけることができて、本当に嬉しいです。
――今一番食べたいもの、自分へのご褒美は?
乾選手 私は体重が減りやすいので、すごく食事をたくさん食べるように気を付けてきたので、今はその体重のことを気にしなくてよくなったので、何が食べたいかというよりは、体重を気にしなくていいことに少しほっとしている気持ちです。自分へのご褒美は、今の自分の気持ちは、本当に早くこのメダルをたくさん支えてくださった皆さまに見て喜んでいただきたいなという気持ちです。
三井選手 ブラジルに来てからあまり食事が自分としてはしっかり食べられなくて、日本のサポートハウスの方々や味の素さんにお世話になって試合を迎えられたので、日本に帰ったら食べること自体はすごく好きなので、焼肉とかを思い切り食べたいと思います。自分へのご褒美としては、シンクロしか考えていなかったのでほかのことにも視野を広げていきたいと思います。
吉田選手 ブラジルに来てから、日本のスタッフの方などから白いご飯だったり日本食をいっぱい食べさせてもらって、ここでは普通なら食べられないものをいっぱい食べさせてもらったんですけど、帰ったらお寿司が食べたいです。自分へのご褒美は、こっちに来てからあまり寝れなかったので、時間を気にせずにいっぱい寝たいです。
箱山選手 私は焼肉が大好きなので焼肉を食べたいです。ご褒美かは分からないんですけど、ブラジルに来てからお風呂に浸かれていないので、ゆっくり大きなお風呂に足を伸ばして長い間入りたいです。
中村選手 私はやはりチームのジャンパーとしてあまり食べる方ではなくて、体脂肪もすごい気にしていたので、甘いものとかを食べたいです。ご褒美は、本当に時間を気にせずゆっくり過ごしたいなと思います。
丸茂選手 私は日本に帰ったら、海外ではなかなか食べられないので、たこ焼きを食べたいです。自分へのご褒美は箱山選手と一緒で、こっちに来てから湯船に浸かることができていないので、大きいスーパー銭湯とかに行っていろんなお風呂にゆっくり浸かりたいと思います。
中牧選手 私は体重が減りやすいので、たくさん食べることを気にしていたので、あまり体重のことを気にせずに自分の好きな分だけ食べられることが、今はすごくホッとしています。ご褒美は箱山選手と丸茂選手と同じなんですけれど、こっちに来てから一度もお風呂に入ってゆっくりしていないので、ゆっくりできる時間を過ごしたいと思います。
小俣選手 私は帰ったら焼肉とラーメンを食べたいです。そして自分へのご褒美は、緊張感漂った空気にずっといたので、家に帰ってリラックスした空間で好きな音楽を聴いてお風呂に浸かりたいです。
――食事面でのサポートがあって嬉しかったというお話でしたが、その食事のサポートが自分たちのパフォーマンスにどう影響を与えたか教えてください。
乾選手 海外ではなかなかお米を食べることができないので、普段からお米を食べて生活してそれがエネルギーになっているので、それを提供してくださって、試合前にもおにぎりを頂くことができました。あとは補食として練習の合間にもゼリーや食品を食べることができて、シンクロは本当に体重が減りやすい競技なので、試合当日にベストな体で臨むためには、しっかり食事を食べることも必要なことだったので、その面でたくさんサポートしていただきました。
――4年後には東京オリンピックがあり、先を見据えてまたスタートすることになります。それぞれ、今後の目標を聞かせてください。
乾選手 私が2009年に代表入りして、日本はなかなかメダルを取ることができずにすごく苦しい時期がありました。それを、今こうやってメダルをとれる国になったというところまで先生方に引っ張っていただいて、メダルを戻すことができたので、自分自身役割を果たすことができてホッとしているので、次に目指すところはさらにもっといい色のメダルを目指すというところになってくるんじゃないかと思います。
三井選手 今は自分たちの競技が終わったばかりなので、先のことはあまり深く考えていないんですけれど、やっぱり東京に向けて今回のオリンピックでメダルを取れたのはすごい大きな一歩だと思うので、これをしっかり先につなげていきたいと思います。
吉田選手 自分の競技が終わったばかりであまり考えていないんですけれども、今回のオリンピックでメダルを取る国と格付けされたことは、さらに先に進まないといけないと思っているので、今回よりもさらに上の目標を立てながら練習することかなと思います。
箱山選手 オリンピックでのメダル獲得ということは、本当に目標にしていたことだったので、それがかなったということは、世界のメダル獲得する国というところに常にいられる国になれたんじゃないかと思います。それはすごく嬉しく思っているので、銅メダルよりももっときれいな色のメダルが取れるようにこれから頑張っていきます。
中村選手 私も試合が終わって、4年後のことをまだ考えられていないんですけれども、こうやってオリンピックでメダルを取れる国になったということは、これ以上のことを求めていかなければならないので、それに向けて自分自身もしっかり考えていきたいと思います。
丸茂選手 昨年の世界選手権に続いてオリンピックでもメダルを取ることができたので、4年後につなげるためには、来年も再来年も世界の舞台でメダルを取り続けていくことが大事かなと思います。
中牧選手 今回銅メダルを獲得することができたので、しっかり4年後につなげていけるように、これからしっかり練習に取り組んでいきたいと思います。
小俣選手 今回は私は上の人に付いていくことで精いっぱいだったので、次は私が引っ張っていけるように頑張っていきたいと思います。
――今だからこそ言える井村先生の隠された素顔を、どなたか代表して教えてください。
乾選手 どのインタビューでも練習がすごく厳しいと言われるんですけど、本当にその通りで厳しかったです。でも自分たちが得たことのないものを得るためには、味わったことのない壁を乗り越えないとその先はないと思っていましたし、それは自分たちの目標でもあったので、つらい練習も乗り越えられたんじゃないかなと思います。井村先生はすごく怖い? みたいな感じで聞かれるんですけれど「練習も大会もけんかと同じや」ということを先生によく言われて、けんかをしたことがないので分からないんですけど、自分が実際に試合に出たときに、「あ、こういうことなんだな」と先生が言っている意味も分かりました。練習も先生との勝負というくらい気持ちが張り詰めているんですけど、終わってリラックスしたときや、食事を食べているときとか、ふとした合間には、先生もすごく笑顔でお話したり。先生と最初に2014年に一緒にチームをやり始めたときは普段話すことも緊張するくらいだったんですけれど、今は自分の気持ちも話せるようになりました。
三井選手 井村先生の隠された素顔はあまり思い浮かばないですけど、プールの中では乾選手も言ったように「けんかだ」とよく言われていて、プールの前ではすごく厳しい、皆さまからもよく「鬼のようなコーチ」と言われるんですけれど、逆に食事であったりリラックスした空間ではすごい笑顔で選手たちを気遣ってくれる、オンとオフのしっかり付いたコーチだと思っています。
――チームジャパンは、メダル獲得数が41になりました。38のロンドンを越えましたが、村でのほかの競技の選手との触れ合いや、41に結び付いたチームスピリットのようなものを感じたところはありますか?
乾選手 選手村での生活は朝早く練習に出掛けていって、夜遅くに帰ってくるという生活だったので、なかなか自分の試合が始まるまでほかの選手と交流する機会はあまりなかったんですけれど、選手村の入り口に日に日にいろんなメダルを獲得された方の写真が貼られていっているのを見て、絶対に自分もここに載ろうという気持ちになりましたし、すごく励まされました。
三井選手 今回自分は2度目のオリンピックなんですけど、ロンドンのときから同じ経験をしてきたほかの競技のアスリートの仲間たちもいて、みんなが必死に頑張っていたり、メダルをしっかり取って選手村に戻ってきてくれることをいろんなところで知って、それを自分の力にしっかり変えることができて、自分もメダルを取るぞという勢いがすごくつきました。
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