日本オリンピック委員会(JOC)は11月3日(火・祝)、福島県川俣町の川俣町体育館で「オリンピックデー・フェスタ in 川俣」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
今回の参加オリンピアンは、競泳の北川麻美さん(2008年北京オリンピック6位入賞)、ボクシングの清水聡さん(2008年北京オリンピック出場、2012年ロンドンオリンピック銅メダル)、バレーボールの大山加奈さん(2004年アテネオリンピック5位入賞)、新体操の田中琴乃さん(2008年北京オリンピック出場、2012年ロンドンオリンピック7位入賞)、カヌーの海渕萌さん(2012年ロンドンオリンピック出場)の5人。川俣町内の小中学生104人が参加し、運動会形式のスポーツプログラムで交流を深めました。
開会式ではオリンピアンを代表して、清水さんが「11月に入り寒くなってきましたが、今日はスポーツを通して楽しく運動したいと思っています。みんなの一生に残る運動会にしたいです。今日はよろしくお願いします」とあいさつ。また、開催地を代表して川俣町の古川道郎町長は「オリンピックで活躍した5名の方々に来ていただきました。オリンピアンの方々と一緒に元気一杯、力一杯楽しんで、オリンピックを目指してほしいです。復興に全力で取り組んでいる川俣町ですが、それを支えるのは子供の笑顔です。今日は有意義な一日にしてください」と呼びかけました。
準備体操を経てのスポーツプログラムでは、5人のオリンピアンが各チームリーダーとなり、「手つなぎ鬼」「大玉転がし」「ボール運び」「綱引き」の4種目を実施。中学生が小学校低学年の児童に声をかけてフォローする場面が多く見られ、オリンピアンからも「すごく印象的だった」と声が上がりました。
また、今回は海渕さんがフェスタ初参加。参加者と協力してこれまでにないボールの運び方を試すなど、全員が笑顔でふれあいながらも真剣にスポーツに取り組んでいました。
そして最終種目の綱引きでは、途中経過で3位だった大山さん率いるチームレッドが優勝。この結果、総合成績でも大逆転での優勝となり、大きな盛り上がりとなりました。
閉会セレモニーでは北川さんがオリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を紹介。オリンピアン全員からのあいさつでは、田中さんが「参加者の1人1人が勝つために案を出し合って協力して戦っていた。スポーツだけでなく勉強やいろいろなことも人と人が支えあってこれからも励んでいってほしい」とメッセージ。また、海渕さんからは「元気な笑顔をありがとうございました。自分たちの頭で考えた作戦をプレーに移せたことはすごいことです。今日を自信にしてこれからも頑張ってください」と激励の言葉が送られました。
閉会セレモニー後には体育館内でサイン会が行われ、部活動などでバレーボールを習っている小中学生から大山さんへ「ご結婚おめでとうございます」という言葉と花束が贈られました。
フェスタ終了後、被災地視察の一環として、会場からバスで5分の川俣町農村広場仮設住宅を訪問。住民の皆さんが普段憩いの時間として行っている卓球をオリンピアンと楽しみ、住民の方々の腕前にオリンピアンから驚きの声が上がるなど大いに盛り上がりました。そして、スポーツを通して触れ合うことで住民からは「さすがオリンピアン。どんな競技でもすぐできるようになるんだね。元気をいただいた。ありがとう」と感謝の言葉が送られました。
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