日本オリンピック委員会(JOC)は9月20日、岩手県下閉伊郡岩泉町のふれあいらんど岩泉で「オリンピックデー・フェスタ in 岩泉」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆さまとのふれあい活動を行うイベントです。
参加オリンピアンは、バレーボールの山本隆弘さん(2008年北京オリンピック出場)、体操の田中光さん(1996年アトランタオリンピック出場)、新体操の田中琴乃さん(2008年北京オリンピック出場、2012年ロンドンオリンピック7位入賞)、ソフトボールの馬渕智子さんと峰幸代さん(ともに2008年北京オリンピック金メダル)の5人。岩泉町民及び近隣住民の123人の皆さんと、運動会形式のスポーツプログラムでふれあいました。
今回のオリンピックデー・フェスタは、地元主催の「第3回龍泉洞リレーマラソン」と同時に開催。開閉会式を合同で行い、オリンピアンも同イベントに特別参加しました。
開会式では、開催地を代表して伊達勝身岩泉町長より「本日のフェスタには多くの町民が参加されますが、オリンピアンとのふれあいを楽しんでいただき、この経験により、今後、スポーツとの関わりが増え、皆さんに笑顔が生まれることを願っています」とあいさつ。続いて安藤勝夫岩泉町体育協会会長より「今日の参加者は宮古市からも来ています。走ることはあらゆる競技の基本であり、今日のリレーマラソンを生かして競技力向上へつなげてください」とコメントしました。
オリンピアンを代表してあいさつをした田中光さんは「人の体は運動するとドーパミンというホルモンが出ます。これは幸せホルモンと言って、ドーパミンがたくさん出ると人間は幸せを感じます。今日はこの会場で森林浴をしながらみんなで汗をかき、たくさん幸せホルモンを出しましょう」と述べ、体操のパフォーマンスも披露するなど会場を沸かせました。
最初に特別参加した「龍泉洞リレーマラソン」では、オリンピアンはリレーに参加し全員が力を合わせてタスキをつなぎゴール。その後はゴールする他チームをハイタッチで迎えました。
続いて行われたオリンピックデー・フェスタの運動会では、5人のオリンピアンが各チームリーダーとなり、「手つなぎ鬼」「大玉転がし」「ボール運び」の3種目を行いました。「手つなぎ鬼」ではオリンピアン、参加者の全員が思いきり走り回り、声を掛け合うなどし、笑顔でふれあいました。また、2人1組のペアで走る「ボール運び」「大玉転がし」では馬渕さんが小さい子供のけがを心配して目を配るなど、楽しむ・競う、だけでなくチームリーダーとして参加者の競技面以外にも配慮していました。
閉会セレモニーでは、峰さんがオリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を紹介。オリンピアン全員からのあいさつで山本さんは「皆さんの真剣な目に感動しました。来年のリオデジャネイロ、2020年の東京に向かって選手は皆さんにメッセージを送ってくれます。一緒にいろんなスポーツを応援していきましょう」と話し、田中琴乃さんは「今日は5位で悔しかったけど皆さんの笑顔が印象的でした。結果だけでなく絆を深めるのがスポーツのいいところです」とあいさつしました。
退場時の見送りハイタッチを前に、司会者から馬渕さん、峰さんが北京オリンピックの金メダルを持参していることが告げられると、会場からは大歓声。参加者の皆さんはとてもうれしそうにメダルに触り、笑顔で会場をあとにしました。
オリンピアン5人はスポーツフェスタ終了後、被災地視察の一環として、津波の被害を受けた岩泉町の小本地区を訪問。岩泉町に在住している三浦祐夫氏のガイドにより、特に大きな被害を受けた小本水門の現場に行き、3月11日当日の状況や、現在の復興の様子などをうかがいました。
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