日本オリンピック委員会(JOC)は3日、渋谷区の岸記念体育会館において高崎市と「JOCパートナー都市協定」締結調印式を行いました。
JOCパートナー都市協定は、JOCの国際競技力向上戦略(JOC GOLD PLAN)の「強化拠点ネットワーク構想」の一環として、味の素ナショナルトレーニングセンターや競技別強化拠点に加え、都市(都道府県もしくは市)と連携し、自治体が所有するスポーツ施設をトップアスリートの選手強化に活用し競技力向上を図ることを目的に始められたものです。
対象は国際スポーツ大会や国際スポーツ会議の開催経験を持つ都市、また、JOCとオリンピック・ムーブメント事業を長期的に連携、実施することを具体的なスポーツ施策に取り入れた都市で、現在18都市(1都1道5県11市)と締結。今回の高崎市が19都市目となります。本協定に基づき、JOCは関連スポーツ施設等を利用した国際競技力向上やオリンピック・ムーブメント事業を展開し、締結都市と連携してスポーツの推進事業を行うなど、双方にとってメリットのある事業を実施しています。
調印式を終えてあいさつに立った竹田恆和JOC会長は、「高崎市はすでにオリンピック・ムーブメントの推進を街づくりの核として、『スポーツで高崎を変える』というスポーツ推進政策を立ち上げています。さらに2017年には国際的な規模を有する高崎アリーナが建設されることになります。浜川運動公園を2倍にするというプロジェクトも進んでいるとうかがっています」と、高崎市のスポーツへの取り組みに言及。また、「高崎市が築いてこられたさまざまなノウハウ、ソフト面においても協力いただきたい」と、ハード、ソフト両面での連携に期待を寄せました。そして「JOCとしても高崎市がスポーツを通して発展するために、オリンピアンの派遣にも積極的に取り組んでいきたいと思っております」と述べました。
続いて富岡賢治高崎市長が、オリンピックなどの国際スポーツ大会に備えて外国語のボランティア組織を用意したことなど、高崎市のスポーツに関する取り組みを紹介。6000人以上を収容できる高崎アリーナについては、「高崎市は群馬県の中で一番大きな都市ですが、今は大きな体育館がなく、インターハイの県予選が開催できません。設置する以上は国際大会ができるようにということで準備しています」と建設に至った経緯を説明しました。また、市民の反応については、「JOCのパートナー都市になることを市民の方々に伝えたら皆さんに喜んでもらえました。なかなか地方都市ではJOCと接点を持つことはないので、好意的に受け止めていただいてます」と話しました。
また、高崎文化芸術センター 新体育館建設・運営アドバイザーで、日本ソフトボール協会の宇津木妙子副会長は「私は高崎市とのご縁は30年前。高崎の市民に指導者として育てていただきました。当初は3部のチームから、2部、1部、そして世界一を目指してチーム作りをしながら、山あり谷ありの中、いつも支えてくれたのは地域の方や市民の方です。今回も市民の方に助けられて、新しい企業でスタートすることができました」と、自身がシニアアドバイザーを務めるソフトボールチームがビックカメラ女子ソフトボール高崎として再スタートを切れたことに感謝の意を表明。「今回、このようにJOCと協定を結んだことをうれしく思っています」とスポーツ関係者、そして高崎市民の両方の立場から今回の締結を喜びました。
<JOCパートナー都市一覧>
1. 大阪市(平成14年7月30日)
2. 長野市(平成15年8月28日)
3. 福岡県(平成16年11月26日)
4. 福岡市(平成17年4月15日)
5. 広島市(平成17年9月14日)
6. 熊本県(平成18年5月11日)
7. 熊本市(平成18年5月11日)
8. 東京都(平成19年3月5日)
9. 北海道(平成19年12月18日)
10.札幌市(平成19年12月18日)
11.横浜市(平成20年3月28日)
12.広島県(平成20年4月14日)
13.兵庫県(平成20年12月1日)
14.神戸市(平成20年12月1日)
15.帯広市(平成24年3月3日)
16.秋田県(平成24年5月15日)
17.秋田市(平成24年5月15日)
18.川崎市(平成27年3月30日)
19.高崎市(平成27年4月3日)
※日付は締結日
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