日本オリンピック委員会(JOC)は11月30日、茨城県ひたちなか市のひたちなか市総合運動公園で「2014オリンピックデーランひたちなか大会」を開催しました。
オリンピックデーランは、6月23日のオリンピックデーを記念し、オリンピック・ムーブメントの普及・啓発を目指して全世界で行われているオリンピックデーイベントの一つです。日本では、オリンピアン(オリンピック出場経験者)と参加者がジョギングを中心としたさまざまなプログラムを楽しむイベントとして、1987年より全国各地で実施しています。
今年度最後となるひたちなか大会には、オリンピックふれあいアンバサダーの荻原健司さん(スキー・ノルディック複合)、宮下純一さん(水泳・競泳)をはじめ、村上睦子さん(バスケットボール)、山本隆弘さん(バレーボール)、上田藍選手(トライアスロン)、矢野喬子さん(サッカー)の6名が参加。のべ2,604名の参加者が、ジョギング、ウォーキング、スポーツ教室などでオリンピアンと交流しました。
開会式では、永盛啓司ひたちなか市副市長の主催者あいさつに続き、宮下さんがトーチを、荻原さんほか4名のオリンピアンがJOC旗を持って入場。荻原さんが竹田恒和JOC会長のあいさつを代読し、参加オリンピアンの紹介後、恒例の「ドナルド体操」で準備体操を行いました。
ジョギングは5kmと3kmで実施。今回唯一の現役アスリートである上田選手が競技さながらの走りを見せて会場を盛り上げたほか、オリンピアンたちは参加者と会話をしながらジョギングを楽しみ、ゴール後も参加者をハイタッチで迎えるなど積極的にコミュニケーションを取る姿が見られました。
オリンピアントークショーでは荻原さんが進行役となって各オリンピアンの経歴や競技に対する思いが語られ、子どもたちは熱心に聞き入っていました。また、矢野さんがリフティングのデモンストレーションを見せると、参加者からは大歓声が上がりました。
続いて「1964年東京オリンピックから50年」の話題から質問コーナーへ。オリンピアンが抽選で引き当てた3名分の質問を、実際に質問者本人がステージ上で直接オリンピアンにぶつけ、質問が採用された参加者にはオリンピアン全員との記念撮影やサイン色紙などがプレゼントされました。
そして、荻原さんがスポーツと環境についての説明を実施。荻原さんはスキーを例に挙げながら、スポーツを行うためにはいかに地球環境を大切にしなければならないかを訴え、環境を守ることは身近なごみを一つ拾い上げることから始められる、といったことを分かりやすく伝えました。最後にオリンピアンによるサイン会が行われ、サインを手にした参加者たちはとても満足そうな様子を見せていました。
このほか午前には、体験型食育ゲーム「ドナルドスペシャルプログラム」や、握力、腹筋などを測定する「チャレンジ体力テスト」が随時行われ、開催ブースの周りは常に多くの参加者でにぎわいました。
午後は各オリンピアンの専門に準じて4競技のスポーツ教室が行われました。山本さんによるバレーボール教室では、ボールを使ったウォーミングアップの後、競技歴や学年によって5つのグループに分かれて基礎練習を実施。山本さんは基本や練習の積み重ねの大切さを伝え、バレーボールを好きになり、目標を持ってほしいと語りました。
村上さんのバスケットボール教室ではまず楽しんでやることと、バスケットボールを好きになってほしいというメッセージを伝え、ボールを使ったストレッチ、基礎的な動きの練習の後、最後にシュート練習を行いました。小学校高学年向けには、「最後までシュートを決め続けた人が優勝」というルールでフリースローゲームを行い、みんなで応援しながらのにぎやかなイベントとなりました。
矢野さんのサッカー教室は、前半はボールを使わず遊びの要素を取り入れたウォーミングアップで体を温めました。ボールを使った練習ではリフティングやパス、ゲーム形式での練習など、さまざまな年齢や経験の子どもたちが皆楽しめるように工夫したメニューが組まれ、最後は観覧中の保護者も加わったゲームで大いに盛り上がりました。
上田選手による陸上ランニング教室は、アジア大会での金メダル獲得を祝福して花束の贈呈が行われるサプライズでスタートしました。主に40代以上が中心のため、「走る楽しさ」を共有することをテーマに、ランニングに関する疑問を対話形式でヒアリング。ストレッチやスタート直前に有効なエクササイズ、理想の走り方など多くの質問が寄せられ、疑問解決のためのドリルを全員で実践しながら、最後は2チームに分かれての80mリレーで復習を行いました。
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