日本オリンピック委員会(JOC)は、平成23年度から「JOCオリンピック教室」を実施しています。この教室は、オリンピアン(オリンピック出場経験アスリート)が教師役となり、自身の様々な経験を通して“オリンピックの価値”などを生徒たちに伝え、「この価値はオリンピアンだけのものではなく、多くの人々が共有し、日常生活にも活かすことができるものである」ことを学習してもらうものです。
平成24年度からの学習指導要領の改訂で、中学3年生の保健体育(体育理論)の学習内容に「オリンピック」が明示されたのを受け、次年度学習に向けた事前啓発の意味も込めて、中学2年生を対象にクラス単位で行っています。平成25年度はJOCパートナー都市を中心に、全国16校39クラス1324名の生徒を対象に実施しました。
オリンピック教室は「運動の時間(体育館)」と「座学の時間(教室)」の2コマ構成で行われます。
「運動の時間」は、教師役のオリンピアンと生徒のコミュニケーションを図ることを目的に、競技の技術指導(=スポーツ教室)ではなく、運動の苦手な生徒も誰もが楽しみながら行える運動としています。また特技を生かしたパフォーマンスが披露されることもあり、オリンピアンそれぞれの個性を生かした内容となっています。
「座学の時間」は、オリンピック出場時の写真や映像などを使用した紹介の後、オリンピアン自身が経験した様々な体験談やそこから紡いだオリンピックの価値などが語られます。授業の流れに沿って、オリンピアンの問いかけに対し、生徒一人一人が考えたり、時にはグループワーク形式で考える時間もあります。その後、意見の発表を行い、授業をまとめていきます。そして、最後にオリンピックの価値や理念をこめたメッセージがオリンピアンから伝えられ、「JOCオリンピック教室」は終了します。
JOCでは26年度も引続き、JOCパートナー都市をはじめとした全国15校50クラス程度の中学校を対象に、この「JOCオリンピック教室」を実施していく予定です。
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