ロンドンオリンピックのバレーボール女子で28年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得した日本女子代表の眞鍋政義監督と選手12名が12日、ロンドン市内オリンピックパークのメーンプレスセンターで会見を行い、メダル獲得後の心境を語りました。
――今の心境は?
眞鍋政義監督 昨日3年半の集大成の日に、選手たちは本当に頑張りました。少しずつ実感がわいてきましたが、本当によく頑張ってくれたと思っています。特に選手、スタッフに感謝をしています。
荒木絵里香選手 昨日は3位決定戦で勝つことができてよかったです。今までチームができてからずっと目指し続けてきたメダルというものに、みんなの思いがつながって、この銅メダルという形になって本当にうれしく思っています。最高のチーム、選手、スタッフと一緒に戦えて、最後に笑って終わることができて、本当に幸せに思っています。
中道瞳選手 メダル獲得という素晴らしい結果を出したチームの一員としていられたことをすごく幸せに感じましたし、このメンバーで一緒にバレーボールができて本当に楽しかったです。
竹下佳江選手 ここまで本当にたくさんの思いを胸に戦ってきました。銅メダルという結果につながったことがすごくうれしいです。スタッフや仲間、今までいろいろな人との出会いの中で、成長させてもらったことにすごく感謝しています。
木村沙織選手 本当に銅メダルがもらえてすごくよかったです。このチームのチームワークは本当に素晴らしいと思いますし、その一員としてやってきたことに感謝しています。
山口舞選手 このオリンピックの舞台で、最高のメンバーと挑戦できたことを本当にうれしく思っています。みんなに感謝をしたいです。
江畑幸子選手 オリンピックという舞台は誰もが経験できる場所ではないので、このチームの一員として来られたことを本当にうれしく思います。そして最後に銅メダルといういい結果をもらえて、本当に幸せです。
迫田さおり選手 オリンピックという舞台に出してもらえて、本当にたくさんの方々から支えてもらって、ここまで来られたんだと思います。本当にたくさんの人に感謝の気持ちでいっぱいです。このオリンピックで学んで感じたことを、これからも自分自身で成長していけるように振り返りたいと思います。
新鍋理沙選手 このチームの一員としてここにいられることは本当に幸せですし、本当にいろいろな方に感謝しています。
大友愛選手 オリンピックの道を決めるまでに、本当にたくさんの方に支えられたり、力添えがあったことで出場することができて、最後に自分たちの目標としていたメダルを取ることができて本当にうれしく思います。本当にいいチームですし、その一員として最後まで戦いきれたことをうれしく思います。ありがとうございました。
佐野優子選手 このオリンピックという最高の舞台で、最後まで悔いのない戦いができたことに本当にうれしく思います。チーム、スタッフ、選手のみんなに感謝しています。
狩野舞子選手 オリンピックという舞台で3位という結果を残せたことは、今まで支えてくださったいろいろな方々のおかげだと思っています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
井上香織選手 眞鍋監督就任以降、ロンドンのオリンピックでメダルを取るためにやってきたので、メダルを取ることができて本当にうれしく思います。3年半、本当にたくさんの方に支えていただき、ここまで来られたと思っています。
――江畑選手に秋田県の県民栄誉賞が決まったが、秋田県で応援してくれたファンの皆さんに一言お願いします。
江畑選手 そのような賞をいただいて本当にうれしく思っています。秋田の皆さんも、たくさん応援してくれたので、帰ったら秋田県の皆さんに銅メダルを見せてあげたいと思います(笑)。
――眞鍋監督にうかがいます。日本がバレーボール王国として世界で上位に居続けるためにはどういうことが必要か?
眞鍋監督 難しいですね。まだ試合が終わって時間も経ってないし、全体の反省もしていませんので。でも、北京、ロンドンの4年間でまず変わったことと言えば、女子バレー界が男子化しつつあると思っています。特に日本以外の国は身長もかなり高いですし、パワーヒッターもかなりいます。そういった意味では、これから日本もが勝つためには大きな選手が必要かなと思いますけども、やはりバレーボールは床に落ちないと点数が入らないスポーツですから、今回12チームの中で一番身長が低い日本が3位に入ったということは、われわれがやることはやはり『拾って拾って拾う』ことしかないのかなと思います。
――主将の荒木選手に。昨日の試合(韓国戦)にはどんな気持ちで臨んだか? また、よかった点、悪かった点は?
荒木選手 昨日はこのチームで戦える最後のゲームで、オリンピックの(バレー競技の)最終日まで試合ができるという喜びをまず感じて、試合の前には監督から『自分を信じて、みんなを信じて、この試合を戦おう」という言葉をみんなにかけてもらって、そういう気持ちで臨みました。試合はみんなの思いが1点1点に詰まって、点数を重ねていけたと思うので、その思いがつながって本当によかったと思っています。
――監督に。銅メダルのお祝いはどのような形で行ったのか? 朝の目覚めのご気分は。それとこのチームが一番成長したなと思う部分は?
眞鍋監督 昨日の夜は何もしていません。昨日の夜は選手数名とテレビ局周りをして、かなり遅い時間になりました。今日の朝は非常に寝不足でした。(成長した部分は)これだけ背の低いチームがメダルを取ったということで、やはり日本の強みは女性の団結力で、すごいなと実感しています。
――木村選手に。メダルを取った実感はどの瞬間にわいてきたか?
木村選手 メダルをもらって表彰式が終わったときに「メダリストになれたんだな」と思いました。
――竹下選手に。日本ではプライベートのおめでたい報道が流れていますが(壇上の選手から拍手)、お話を聞かせてください。
竹下選手 報道は事実です。この件に関しては、あらためて報告させていただけたらと思っています。
――日本の報道では「これから結婚する、すでに結婚している」の2種類がありますが。
竹下選手 結婚しています(会場全体から拍手)。内容はすべて、あらためて報告します。
眞鍋監督 結婚会見かこれは(笑)。
――監督に。もう一つ二つ、順位を上げられたのではないかという気持ちは?
眞鍋監督 2010年の世界選手権で3位に入ってから、目標設定を一番輝いている色にしましたので、そういったところでは目標を達成できませんでしたけども、2009年の当初の目標はこのロンドンオリンピックでメダルを取るということでした。
しかし昨日の決勝戦を見ましても、アメリカ、ブラジルは相当強いです。昨日の試合を見た限り、今の段階では(さらに上位は)厳しかったかなとも思っています。
――分析面で「ヨッシャー」と思った試合は?
眞鍋監督 スタッフ陣がいろいろ分析をし、どれがベストかは分かりませんが、一番悩んだのは昨日の試合です。スタートを江畑、迫田のどちらでいこうか、スタッフでも議論になりました。でも最終的に、あらゆるデータを調べてみると迫田はスタートでいくとあまりよくないんですね。江畑がスタートでもよかったのですが、韓国戦は迫田が非常にいい成績をあげています。最終的に昨日は迫田を先発で使い、それが一番『ヨッシャー』と思いました。
――今のお話について、迫田選手、江畑選手から一言ずつお願いします。
迫田選手 自分はあまりスタート(で起用されること)はないんですが、昨日の大事な試合でスタートで使ってもらえたことに感謝しています。でも昨日の試合を戦えたということは、それまでの皆さんの試合の結果ですし、自分はもっと見習わないといけない部分が多いです。これからもいろんなプレースタイルを見て学んでいきたいと思います。
江畑選手 昨日の眞鍋さんの采配はよかったと思います(会場・笑)。
――今のお二人のお話について、もう一度監督から。
眞鍋監督 おそらく江畑はムカついてるんだろうと思っています(会場・笑)。
――監督、竹下選手、オリンピック初出場の江畑選手に。多くの選手がオリンピックはほかの国際大会とは違うと言いますが、今回8試合を戦ってみて、どのような点が違うと感じたか?
眞鍋監督 バレーボールの世界では、オリンピック、世界選手権、ワールドカップを三大大会と呼んでいます。その中でも特にオリンピックはまったく違う空気ですし、今回は特に5月の最終予選でかなり苦しみました。そういうところも踏まえて、今大会では5月で苦しんだことがチームとしてよかったのかなと思っています。
竹下選手 振り返っても、今回は女子に関しては、何が起こるか分からないという状況が続いていて、オリンピックというものは本当に独特な場所で、最後は本当に勝ちたいというチームが勝っているのかなというのを感じました。
江畑選手 私は初めてのオリンピックだったんですけども、少しミスをしても、みんなが「いいよ、いいよ」と言ってくれて、のびのびとプレーすることができたので、オリンピックという舞台でも自分のプレーをすることができて、みんなに感謝しています。あらためてオリンピックはすごいところだと感じています。
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