2月25日、セストリエール・コールでトリノ冬季オリンピック、アルペン競技の最終種目、男子回転(スラローム)が行われた。日本からは、佐々木明選手、皆川賢太郎選手、湯浅直樹選手、生田康宏選手の4人が出場。皆川選手が4位、湯浅選手が7位に入賞する大健闘を見せた。
1本目11番目にスタートした皆川選手は、53秒44のタイムでトップから100分の7秒という僅差で3位につけ、メダルへの期待が高まったが、2本目ではやや守りに入った滑りで順位をひとつ落とした。2本目のタイムは50秒74で、3位とのタイム差はわずか100分の3 秒。コルチナ・ダンペッツォ冬季オリンピック(1956年)以来、50年ぶりのメダルを狙った日本アルペン界の願いは、あと少しで届かなかった。
皆川選手は「2本目は3カ所気をつける場所があった。そこを注意してあとはアタックしようと思ったが、少し攻めきれなかった。4位という順位には悔しさと嬉しさの気持ちが半々。でもすばらしいオリンピックだったと思う」と語った。
湯浅選手は、1本目54秒76で17位と好位置につけ、2本目は限界ぎりぎりまでアタックし、49秒81で3位、最終順位7位に急浮上。初のオリンピック出場で、見事に入賞を果たした。
湯浅選手は「今日は何をやってもいいとコーチに言われていたので思いっきり攻めた。でも悔しい。僕はこれからの人間なので、つねに世界のトップを目指していきたい」と語った。
惜しくもメダルは逃したものの2人の入賞は日本アルペン史上初の快挙である。
注目の佐々木選手は1本目54秒37で8位。2本目で挽回を狙ったが、スタート直後に旗門をまたいでしまい途中棄権に終わった。
生田選手は、2本とも急斜面で大きなミスがあり、1本目1分15秒19、2本目1分08秒09で最終順位47位となった。
優勝は2本ともベストタイムを記録したライヒ選手。アルペン王国オーストリアは2位にヘルプスト選手、3位にシェーンフェルダー選手を送り込み、表彰台を独占した。
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