日本オリンピック委員会(JOC)は、11月30日、JOC役員およびJOCのスポーツ環境専門委員、アスリート専門委員、スポーツ環境アンバサダー、JOC加盟競技団体の環境担当者、JOCオフィシャルパートナー・ワールドワイドパートナーなど約100名の出席のもと、都内で「第4回スポーツと環境担当者会議」を開催した。
JOCは平成13年度からスポーツと環境に関する啓発・実践活動を推進しており、JOC加盟団体の環境担当者などを対象に、環境保全活動を理解してもらうとともに、相互の連携を図るために毎年この会議を開催している。
第4回となる今回のテーマは、「計画から実践へ」。まず、スポーツ環境専門委員会の板橋一太委員長が、今年JOCが発行した平成18年度のスポーツ環境委員会活動報告書に基づいて、JOCと加盟団体の活動を紹介した。次に、JOCが環境省と連携を図っている「チームマイナス6%」の活動について、環境省地球環境局の清武正孝氏から説明が行われた。また、各団体が行っている取り組み事例として、日本サッカー協会専務理事/環境プロジェクトリーダーの田嶋幸三氏から、JFAハウスの電力消費の節約によるCO2削減やサッカーを通じて子供たちが地球環境を考えるようなイベント開催事例が紹介されたほか、日本陸上競技連盟総務委員会総務部の瀬戸邦宏幹事からは、各競技会における環境ポスターや横断幕の掲示事例が紹介された。
その他、JOCの副会長で、IOCスポーツと環境委員会の水野正人委員から、IOCにおける環境活動の経緯について説明が行われたほか、今年北京で行われた第7回IOCスポーツと環境世界会議の内容について報告された。IOC環境委員会は、各NOC(国内オリンピック委員会)に対し環境活動ガイドラインを作成しているが、同会議にはJOCスポーツ環境専門委員会の佐野和夫副委員長が出席しており、水野IOCスポーツと環境委員からガイドラインの内容が紹介されると、その項目に基づき佐野副委員長が日本の取り組みについて回答するなど、楽しい掛け合いでの報告となった。水野委員からは、こうした日本の環境への取り組みがIOCに高く評価されていることが強調された。
最後に、2016年東京オリンピック招致委員会から、環境問題を考えながらオリンピック招致を実現させるとの考えが述べられるなど、今回の会議を通じて、参加者はスポーツ界の中で自分たちができる環境保全・啓発活動について、今後の活動のヒントと継続的な活動の大切さを確認しあった。
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