2月25日12時(現地時間)、フィギュアスケート女子シングルで金メダルを獲得した荒川静香選手の記者会見がメインプレスセンターにて行われた。
23日の競技が終了からすでに36時間以上たっているが、荒川選手はこれまでトータルしても6時間ほどしか睡眠をとっていなく、メダルをとってから一番の驚きは、「金メダルをとると、とても忙しいこと」で、試合後はトリノ入りしていた両親にもコーチにも会えていないほど超多忙なスケジュールをこなしている。
荒川選手は現在の心境について、「徐々に金メダルをとったという実感が沸いてきて、その重みを感じている」と答え、改めて勝因を聞かれると、「勝ち負けより自分のスケートにこだわったこと」と分析し、今後のことや日本のフィギュア環境について次のように話した。
−将来のプランについて
自分の夢はアイスショーで滑ること。一人でも多くの人にもう一度(滑りを)見たいと言ってもらいたいし、スケートのよさをいろいろな形で伝えたいと思う。その意味でこれから「魅せるスケート」を勉強していきたい。
来月カルガリーで開催される世界選手権はエントリー済みで、トリノに来るまでは出場したいと思っていた。今もできれば出場したいが、出場するからにはきっちりと練習しないとならない。(メダルを取ったことで)日本に戻ってから十分な練習ができるのかわからない。
2007年に日本で開催される世界選手権は、過去日本で開催された世界選手権にでていないので、出場したいという気持ちが強いが今は(エントリーするかは)未定。
−日本国内のフィギュアスケートの環境について
仙台時代に練習していたリンクは閉鎖されてしまい、練習していた子供たちが困っていると聞いた。リンクが閉鎖されていくと、1つのリンクに選手が集中して、練習時間が十分にとれなくなってしまう。自分も同じで、日本にいては練習ができないためアメリカでやらざるを得ない。フィギュアスケートの人気が高まると逆にこのリンク不足が深刻になってしまうだろう。日本のリンクがもっと身近で、練習というより気軽に足を運べるようになるといいと思う。
開会式には参加できなかった荒川選手は、26日の閉会式には参加する予定。「最後のイベントなので、オリンピックを感じて帰りたいと思う」と期待を示し、27日には帰国の途に着く。
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