男子100m平泳ぎ・200m平泳ぎで金メダルを獲得した北島康介選手をはじめ、銅メダルの男子200mバタフライの松田丈志選手、女子200m背泳ぎの中村礼子選手、男子4×100mメドレーリレー日本チーム(藤井拓郎選手、北島選手、宮下純一選手、佐藤久佳選手)が、全競技を終えた17日、JOCジャパンハウスで記者会見を行った。会見で各選手は、下記のとおりコメントした。
北島選手
非常に満足している、やっと終わったという感じ。今日(17日)のメドレーリレーは、国と国との総合力の戦い。アテネ大会からのメンバーは自分ひとりだったが、みんな強い選手なのでメダルが獲れた。一人ひとりの力と、応援してくれた人たちのおかげだと思う。(競泳チームの主将としては)チームメイトに日の丸が揚がるところを見せたいという思いだった。
松田選手
アテネ大会に出場して以来、北京大会でのメダルが目標だったので、とてもうれしい。予選では感覚をつかむつもりで泳ぎ、準決勝が勝負だと思っていた。準決勝と決勝で日本記録を更新できたことはよかった。準決勝のタイムを見て、メダルはいけると思っていた。決勝はウォーミングアップをしていて、体も動いて、心も落ち着いて、最後の瞬間を待っているような気持ちでレースまでを過ごしていた。フェルプス選手(アメリカ)は前半から調子よくいくだろうと思っていたので、惑わされないように自分のペースでいこうと思っていた。チェー選手(ハンガリー)については、予選、準決勝と後半が失速しているように見えたので、自分のレースをすれば勝てるのではないかと思っていたが、すごく力を持っていた。最後は負けてしまったが、いいレースができた。決勝の泳ぎはとても満足している。
中村選手
アテネ大会で銅メダルを獲得し、北京大会でもアテネ大会以上を目指して4年間がんばってきたので、銅メダルを獲れてうれしい。100mでは準決勝、決勝と記録を落としてしまった。その反省点を生かして200mでは、予選、準決勝、決勝と記録を伸ばすことができたのがよかった。
宮下選手
アテネ大会では代表を逃したので、競技を続けていくかどうか悩んだこともあったが、北京大会では、この3人と一緒にメダルを獲ることができたので、競技を続けてきてよかったと改めて感じる。準決勝ではタイムが少し落ち、決勝もベストタイムではなかったもののいい感じで康介さんに継げることができ、メダルが獲れたことに満足している。
藤井選手
予選の結果から、(決勝では)混戦になると予想していたので、最後のタッチまで気を抜かずに精一杯泳いだ。この経験を今後につなげていきたい。
佐藤選手
(自分には)この種目しかメダルはないと思ってやってきた。個人種目ではふわふわした気持ちでレースに臨んでいたところがあり、納得のいく泳ぎができなかったので、最後の最後で満足のいく泳ぎができてよかった。
なお、選手会見のあと、上野広治監督から、競泳チームの総括が行われた。目標の「メダル5個」を達成したことについては、大収穫であったと自己評価。また、これまでの強化、育成および、昨年10月に設けた派遣標準記録についても妥当性があったと述べた。「所属強化」と「競技会強化」を柱に行ってきた強化策については、6月のジャパンオープン以来17人に日本記録が出たことで成功であったと語ったが、アテネ大会で初出場の選手3人がメダルを獲得したのに比べ、北京大会では0であったことを反省材料として語った。最後に、今後は高校生レベルからの強化育成を検討し、「ロンドン大会に向けて明日からやっていきたい」と語った。
写真提供:フォートキシモト
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