令和4年度 JOCオリンピック・ムーブメント事業専門部会 スポーツ環境保全活動報告書
9/154

閉会の挨拶を行った小谷実可子JOC常務理事友人が住む地域の自然災害のニュースを目にすることが増えてきて、少しでもいいからやらなければと思い、行動するようになりました」と語った。 次に近江谷選手から永井業務執行理事の事例紹介に対して組織の意識改革・体制作りについて質問され、永井業務執行理事から「トップダウンからのメッセージは大事だと思います。セーリング連盟の代表理事が環境を推進していくと表明したことで組織としても行動していくための後押しとなりました」と語った。また、ともに冬季競技のオリンピアンである小口委員から皆川代表理事へ日本がヨーロッパのように雪が根付いていくためにすべきことについて質問されると、皆川代表理事は「スキー場の外にあったコンテンツを中に入れることで雪解けの雪を使って観光資源や地域資源にできないか模索するなどスキー場はスキーをする場所、という感覚を変えていくようにする必要がある」と語った。 最後にディスカッションのまとめとして参加者から今後の活動への抱負が語られた。小口委員からは、「身近なところからできることを今日参加いただいた皆様とも手を組みながら、ぜひ積極的にやっていきたいと思います」 と述べた。 近江谷選手から「自分もベテラン選手として、未来のスポーツ界を考えていき、周りとも連携できるような取り組みもしていきたい。子ども達に楽しいスポーツを残していける社会にしていきたいと思っているので、ここからまた地道に勉強し取り組んでいきたい」と自身の思いを述べた。 大津氏からは「まずは現状を認識することが重要です。これはオリンピックに出場するようなエリートレベルだけでなく草の根レベルでも当然です。また、スポーツと環境の接点について理解すれば社会を変える大きなきっかけになります」と述べ、JOCの環境メッセージの「まずは環境に対して興味を持つこと、そして自分のできることから行動すること。この考え方を指導者やアスリートに伝え、アスリートが家族や周囲の人に広めていくことがスポーツを楽しめる環境を50年後、100年後の子供達に残すことに繋がるのだと思います」と述べて締めくくられた。  すべてのプログラムが終了し、閉会の挨拶として小谷実可子JOC常務理事が登壇者とパネリストへ感謝を述べた後、「皆様には自分事として考え、所属団体のみならず多くの方々に学びを広め、巻き込んでいただきたいと思います。今後は情報を取りまとめて横の連携を持っていけるようなお手伝いを進めていきたいと考えています。本日のカンファレンスがスポーツ界の一員として、豊かな社会づくり、環境保全活動を進める次なるステップの軌道になりましたら幸いです」と総括し、カンファレンスを締めくくった。9

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る