令和4年度 JOCオリンピック・ムーブメント事業専門部会 スポーツ環境保全活動報告書
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 ◦日本テニス協会は、日本テニス界の環境保全に向けた取り組みを主導し、環境保全のために必要な施策に関する情報を提供すると共に、この分野で教育・啓発活動を率先して行う。 ◦JTA事務局において、電力の削減、紙の有効利用などの省エネ・省資源及び、資源のリサイクルを推進する。 ◦テニスプレーヤー、指導者、審判員、観客、テニス事業者、テニス競技会関係者は、テニス競技の環境保全面での影響を理解し、用具、施設の使用に際して3R活動-Reduce(減らす)、Reuse(再利用する)、Recycle(再資源化する)-を実践する。 ◦具体的な行動として、テニスプレーヤー、指導者、審判員は再利用・再資源化の推進、そして観客はごみの持ち帰りを率先して行う。掲載◦日本テニス協会主催大会でJOC環境ポスターやバナーなどを掲示◦事務局におけるエコ活動の実践の照明を落として業務にあたっている。 2)勤務時の服装についてポロシャツなどを可とし、クールビズの更なる推進を図っている。を余儀なくされている。そうした中、協会ビジョン、行動指針とともに、「テニスを通じて人と人、国と国とをつなぎ、その素晴らしさを伝え、すべての人が健やかで幸福な人生を享受できるような、多様性と調和のある社会の実現への貢献」と謳った理念が、令和3年6月に決定された。令和4年度の事業方針はこの理念を踏まえ、前年度に続き健全性、収益性、成長性の確保を通じた運営を基本方針とした。とはいえ、コロナ禍の収束の兆しが見えない中、組織運営は慎重かつ柔軟な姿勢を心掛けざるを得ないと考える。 環境面においては、引き続き、主催大会をはじめ講習会などで環境バナーを掲出し、環境保全活動に取り組んでいきたい。222.令和4年度事業活動◦『JTA環境保全基本方針』を協会ホームページに3.具体的な活動実施内容とその成果 JTAが主催する大会においてJOC環境ポスターやバナーの掲示ならびに、環境に配慮した大会運営にも心がけ啓発活動を行っている。◦大正製薬 リポビタン全日本テニス選手権97th 表彰式式典の集合写真でJOC環境バナーを掲出◦事務局の取り組みについて 【省電力】 1)事務局内の照明を全点灯にせず、常時20%4.全体的な成果と今後の課題・活動方針 日本テニス協会は令和4年3月11日に創立100周年を迎えた。計画された記念事業の多くは、コロナ禍に伴う財政状況の悪化により、中止や規模縮小●JOCスポーツ環境専門部会員 大津克哉 21世紀は「環境の世紀」と言われるほど、今私たちに問われているのは「人類と地球」との関わり方、すなわち「持続可能性」といえよう。国連がイニシアティブを取り、SDGsをはじめとする持続可能性の確保や環境保護対策を講じるための指針が提案されているが、改善に取り組む姿勢は、我々スポーツ競技団体も例外ではない。 この『JOCスポーツ環境専門部会活動報告書』に目を通すかぎり、長年、JOCスポーツ環境専門部会が中心となって環境問題に対する啓発活動を先導してきた結果、NFの組織の中に環境担当者が配置されたことや、イベントをはじめとする大会会場でのゴミの分別、環境啓発ポスターの掲示など取り組みを行う裾野は広がったように感じる。しかし、その一方で個々の行為レベルでは、初歩的な啓発活動に限定されている感は否めない。これまで競技会開催時に活用できる環境ポスターの掲示やパンフレット配布、バナーを設置して啓発活動に協力する姿勢をとってきた。取り組みの実際では、上述のとおり、結局のところポスター掲示やゴミ拾いが主となっており、環境問題への意識づけとしては有効かもしれないが、それで果たしてスポーツと環境の持続可能性が良くなるかというとやはり限界がある。 今後、啓発活動から実践活動へ、次なるステップへと展開していくためには、自身の組織において、

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