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アスリートメッセージ

アスリートメッセージ 水泳・競泳 中西悠子

一番大事なのは、納得いく泳ぎが
できるように練習をしていくこと。

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2008年4月、日本選手権バタフライ100m・200mで日本新記録を樹立。北京オリンピック出場権を獲得した
写真提供:フォート・キシモト

3回目のオリンピック。中西はこれまでとは違う、落ち着いた気持ちで迎えようとしている。誰かのため、何かのためにメダルを獲らなければ、と思い込んだアテネとは違い、真に自分のための、集大成としてのオリンピックだと意識できているからだ。

「前回は『メダル、メダル』という気持ちが先行していたけど、今回はメダルどうこうより、どういう練習をして、どういう気持ちでスタート台に立てるかが大事だと思っているんです。その場に立てば『絶対に獲りたい!』と思うけど、そのためには獲れるだけの練習をしなければいけないですからね。だから一番大事なのは、自分が納得いく泳ぎができるような練習をしていくことだと思って」


練習風景。バタフライの練習は「ホンマにしんどい」と苦笑する。

彼女が初めて国際大会の表彰台へ上がった時、感動したのは首にメダルをかけてもらったことではなく、表彰台の上に立って上がる日の丸を見た時だという。その時に感じた幸福感をもう一度味わいたい。それが彼女の水泳を続けるモチベーションになった。

今、世界のレベルは上がり2分07秒台前半が決勝進出の目安になった。メダル獲得も決勝進出も紙一重といえる厳しい戦い。

彼女はそんな勝負を心の底から楽しみたいと、心待ちにしている。

(2008.7.4掲載)

中西悠子(なかにし ゆうこ)/バタフライ

1981年4月24日生まれ。大阪府出身。枚方スイミングスクール所属。
初出場の2000年シドニーオリンピックで7位に入賞し、翌年の世界選手権では同種目で4位に。2003年世界選手権で3位に輝くと、2004年アテネオリンピックでは銅メダルを獲得。2008年2月に行われた日本短水路選手権では2分3秒12の短水路世界記録を樹立し、同年4月の日本選手権では100m(58秒52)と200m(2分06秒38)の日本新記録を樹立した。
北京オリンピックには、100mと200mに出場予定。


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