アスリートメッセージ
今後はマラソンに転向するのではなく、トラックとマラソンの両方を視野にいれるという小﨑選手。
「実はマラソンの練習に憧れていました。マラソンの練習がやれたらいいな、と思っていました。これからは10000mも5000mも、もっとよく走れると思います。私にとって大切なことは自己ベストを出すことで、それが楽しいのです。勝つことが目的ではないのです」
小﨑選手はマラソンを完走し、世界選手権大会の代表に選ばれた今の気持ちを、 「トラック競技とは凄さが違うことを実感しています。周囲の人の反応が今までとは全然違うんです。祝電やお花がたくさん届いたり、ずっと応援してくれていた長い付き合いの人たちが泣いて喜んでくれました。実家では、私が戻った短い時間の間に近所の人たちがすぐに集まって祝福してくれました。私にとって近所の人たちは家族同然なので、とても嬉しかったです」
「1回目のマラソンで、私は30kmまでしか自分の走りができませんでした。今回も走る前は長い時間を走ることになるので恐いと思いました。どんな人にも絶対ということはないし、ごまかしもきかない世界です。ですから完走できたことが何より嬉しかったんです。走り終った後、自分の想像を超えて、ものすごく気が楽になりました。気づかないうちに大きなプレッシャーを感じていたのですね」
小﨑選手を含むノーリツ女子陸上競技部はアメリカのニューメキシコ州アルバカーキでの高地トレーニング合宿に旅立った。
「この合宿はマラソンの結果が出る前から行く予定でした。合宿の場所はもう8年ほど前から行っているところで、湿気が少なく過し易い場所ですが、今は冬なので寒いですよ。今回は走り込むというよりも、時間をかけてクロスカントリーのコースを走ったり、生活のペースを戻すことを目的としています」
最後にこれからの挑戦について聞くと、次のように話してくれた。
「今回は42.195kmを完走できたことが自己新記録でした。これからはレースの駆け引きという勝負をしてレースを楽しみたいですね。走るからには常に自己新記録。これが私の願いです」
1975年7月16日、大阪府枚方市生まれ、29歳。身長1m62cm、体重46kg。好きな食べ物=子どもが好きな食べ物は全部好き。苦手な食べ物=なまもの。 京都・宇治高校(現・立命館宇治高校)、大阪短大(現・大成学園大学)を経て、現在ノーリツ女子陸上競技部に所属。2001年の日本選手権大会10000mで2位、同年の世界選手権大会にも出場。5000mでは日本歴代4位の記録保持者。1月30日の大阪国際女子マラソンで2005年世界陸上競技選手権大会の女子マラソン日本代表に内定。