アスリートメッセージ
この日、青森市スポーツ会館のカーリングのリンクでは、チーム目黒のトレーニングが行われていた。揃いのユニフォームに身を包んだ選手たちは、納得がいくまで、ストーンのコントロールに集中していた。最後に小野寺歩選手がインタビューに応じてくれた。前述の林選手とともに日本のカーリング女子選手の第一人者である。青森市文化スポーツ振興公社に所属する26歳。
「今でも林さんと私の母親が、同じチームでカーリングをやっています」という小野寺選手、カーリングを始めた頃を振り返って「始めは遊びでやる程度だろうと思っていたのですが、所属したチームには、きちんとコーチもいて、結構厳しいトレーニングが毎日ありました。難しいスポーツだなと思ったのを覚えています」
中学生の頃、林選手とともに北海道の常呂町においてカーリングチームに加わった小野寺選手は、その後、全日本選手権を制覇し、世界選手権、2002年の冬季オリンピックソルトレークシティー大会で戦った。「カーリングは、どんなに点数を離されていても、後半に逆転が可能です。それこそ最後の1投で逆転勝利することもあります」
その「1投の醍醐味」にこそ、カーリングの面白さがあるという小野寺選手は、ソルトレークシティー大会で自らの力を出し切れずに終わった悔しさがあった。気持ちを切り替え、トリノ大会を目指す決意を新たにした。そして林選手を誘い、青森において新チームを結成。チーム目黒が誕生した。
ソルトレークシティー大会を振り返って、「4年間オリンピックを目指して頑張ったつもりだったのですが、やるべきことができていなかったという点や、他の競技の選手を見ていても自分たちは甘かった、という反省がありました」その経験を活かしトリノ大会を目指す小野寺選手には、世界を経験した競技者としての強い精神力が漲る。
ソルトレークシティー大会を目指した初めての4年間と、トリノを目指すさらなる4年間、そこには競技者として大きな飛躍があった。「後悔はしたくありません」だから今、使える時間のすべてをカーリングに注ぎ込んでいる。
国内における女子チームの実力NO.1と評されるチーム目黒。特に小野寺、林両選手は若きカーラーたち(カーリング選手)の憧れであり目標である。それでも「常にチャレンジャーの気持ちを忘れずに戦おうと思っています」と小野寺選手。
また小野寺選手は「ジュニアのレベルが上がっていて、将来を担うカーラーたちが増えています。このことは本当に嬉しいです」と言う。
日本中のカーリングファンが注目するチーム目黒。トリノ大会への出場内定を得るために、まずは全日本選手権の優勝を目指している。
青森市文化スポーツ振興公社所属。26歳。札幌学院大学卒業。
第19回オリンピック冬季競技大会(2002/ソルトレークシティー)日本代表選手。北海道・常呂町出身。
社団法人日本カーリング協会(JCA)強化指定選手。
青森市文化スポーツ振興公社所属。26歳。札幌大谷短期大学卒業。
第19回オリンピック冬季競技大会(2002/ソルトレークシティー)日本代表選手。北海道・常呂町出身。
社団法人日本カーリング協会(JCA)強化指定選手。
弘前大学2年。20歳。北海道・南富良野町出身
社団法人日本カーリング協会(JCA)強化指定選手。