2022年6月に休養宣言し陸上競技から約3ヶ月離れた桐生祥秀選手にとって、杭州アジア大会は復帰後初の国際大会となった。戻ってきた世界の舞台、そして桐生選手が速さを追求する理由とは(2023年10月4日インタビュー)。
思っていた成績を出せなかったので、これからしっかり練習を積んでいって、来年のパリ2024オリンピックに向けて頑張らないといけないと思いました。
春先に怪我をして、そこからこの大会に選ばれるとは思っていなかったのですが色々なことがあってチャンスが回ってきました。しっかり走りたいなと思いながらも自分のやりたいこともしっかり練習してここに来られたので、やはりそういった面でも、もっともっと場を積んでいかないといけないと思いました。
国際大会で個人種目の100mに出場するというのは、2019年にドーハで開催された世界陸上競技選手権大会以来なので、日本代表として個人種目に出場する楽しさ、喜びというものを改めて感じました。
スピード感であったり色々なものを1ランク上げないと全く勝負できないと思いますし、今のままだと国内の選考会も全く勝てないと思うので、そういう意味では本当にこの半年が勝負なのかなと思います。
みんなに見てもらえるというところがオリンピックなのかなと思います。世界選手権ももちろんみんなに見てもらっていますが、僕はリレーではオリンピックでも世界選手権でもどちらもメダルを獲得しているのですが、やはりオリンピックのメダルの方がそれについて言われ続ける期間が長いです。オリンピックは4年間覚えていてもらえます。僕ら選手としては同じような大会で、もちろん100m走るということは変わらないのですが、それでも見てくださっている方たちにとっては全然違うのかなと思います。
自分の限界を知りたいなと思っていて、限界でいうとまだまだ僕は成長できてない部分があります。タイムだけいうと、5年ぐらい自己ベストを更新できていません。アベレージは上がっているといっても、やはり速く走れていないので、そういう意味で練習などを見直しながら、1個1個練習を積んでいくということも楽しみの1つではあります。