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意味
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アンコンシャス・バイアスとは無意識のうちに偏ったものの見方をしていることであり、「無意識の思い込み」のことをいう。守屋(2019)によるとアンコンシャス・バイアスは、自己防衛心からくる誰もが持っているものであるが、特にリーダーが自身のアンコンシャス・バイアスに気づかずにいると、組織メンバーのモチベーションが下がったり、コンプライアンス違反が起きやすくなり、イノベーションが進まないといった問題が起きやすい。したがってリーダーは、自分自身の思い込みや偏見に気づくことが非常に重要である。
女性リーダーにかかわるアンコンシャス・バイアスとしては、性別に基づく先入観や固定観念から物事を捉えてしまう「ステレオタイプ」や、能力があるにも関わらず自分自身を過小評価して捉えてしまう「インポスター症候群」などが代表的である。
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解説
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人々は生まれたときから、「女性は/男性はこうあるべき」などといった、性別に基づく固定観念や偏見を周りの人たちやメディアなどから刷り込まれがちである。長期間にわたって刷り込まれるため、無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)となり、なかなかそれらの存在に気づきにくい。
しかし、「?であるべきだ」とする固定観念や偏見は、
①それらにあてはまらない自分を責めたり、
②逆に他人を責めたりして、結果として、
③相手のことがよく理解できないという事態に陥ってしまう。
したがって、性別に基づく固定観念や偏見にとらわれない見方や考え方をするためにも、「ジェンダーチェック」などを使って、日頃から自分自身の言動に意識的であることが望ましい。(青森県男女共同参画センター, n.d.)
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文献
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守屋智敬(2019)「アンコンシャス・バイアス」マネジメント 最高のリーダーは自分を信じない. かんき出版:東京