写真:西村尚己/アフロスポーツ
向かい合う辺と辺の距離が8メートルの八角形のマットで1ラウンド2分間を3ラウンド行います(インターバル1分)。
試合の勝敗は、各ラウンド終了時の得点差による優劣を判定し、3ラウンドのうち2ラウンドを先取した選手が勝者となります(ベスト・オブ・スリーシステム)。プロテクターへの有効な攻撃が得点となり、頭部への蹴りは3点、回転が加わると5点になります。また、胴部への蹴りは2点、回転が加わると4点となります。胴部へのパンチは1点です。パンチによる攻撃は胴体に対してのみ許可されており、下半身または顔面に対しては許可されていません。
有効な攻撃により選手がダウンした場合、10カウント以内に試合続行できない、またはレフェリーが試合を止めた場合はRSC(レフリーストップコンテスト)となります。
反則は、逃げる行為などの消極的な試合運びや掴むや押す行為などがあります。反則が認められた場合、相手選手に1点が与えられます。ラウンド内に選手が5回反則を宣せられた場合、その時点でラウンドは終了。選手は相手よりもポイントが上回っていたとしても失格となり、そのラウンドを失うことになります。また、ラウンド内に得点差が12点になると、その時点でラウンドは終了となります。
ラウンドが同点で終了した場合には、回転蹴りによる得点回数、高難度な技による得点回数、胴体へ蹴りがヒットした回数、審判による優勢判定の順で優劣を判定します。
テコンドーの魅力は、華麗でダイナミックな蹴り技の応酬にあります。前蹴り、横蹴り、回し蹴り、後ろ回し蹴りなど、蹴り技のバリエーションは非常に豊富です。驚くべきスピードでさまざまな角度や方向から繰り出され、観客はその素早い動きに目を奪われます。選手たちは時には飛び跳ねたり、宙を舞ったりと、アクロバティックなパフォーマンスを見せ、大技が決まると会場は歓声に包まれます。ロンドン2012大会からは、技術の有効性や打撃の強さを公正に判定するために、電子センサーが付いたプロテクターやヘッドギア、ソックスなどを使用するPSS(Protector and Scoring System)が導入されました。テコンドーはフルコンタクトのスポーツで、選手たちは顔や胴に防具を身に着けているため、思い切り力を込めて攻防が繰り広げられます。そのため、見ごたえ十分で観戦者も興奮することでしょう。
テコンドーは体重別に行われる競技です。男子の階級は「-58kg級」「-68kg級」「-80kg級」「+80kg級」の4つ。女子は「-49kg級」「-57kg級」「-67kg級」「+67kg級」の4つです。
テコンドーが正式採用されたシドニー2000大会で、岡本依子選手が女子-67kg級で銅メダルを獲得。これが日本の唯一のメダルとなっています。大会直近の東京2020大会では山田美諭選手が女子-49kg級で5位入賞を果たしています。
競技初回実施大会 | シドニー2000大会 |
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TEAM JAPAN初出場大会 | シドニー2000大会 |
競技別累計メダル数 |
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2024年1月1日時点
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