写真:ロイター/アフロ
オリンピックにおいては、男女それぞれのシングルスと団体戦に加えて、東京2020大会から導入された混合ダブルスが行われます。個人種目は1ゲーム11ポイント制の7ゲームマッチで行われ、4ゲームを先取した選手または組が勝利となります。団体戦では1チームが3人で構成され、ダブルス1試合とシングルス4試合からなる5試合のうち、3試合を制したチームが勝者となります。各試合は5ゲームマッチで、3ゲームを先取した選手が試合に勝利します。準決勝で敗れた選手またはチーム同士による3位決定戦が行われ、その勝者が銅メダルを獲得します。
卓球は身近なスポーツでもありますが、トップアスリートが打つボールの速度は時速100km以上、回転数は最大で秒速150回転以上にも達し、狭い台(幅152.5cm、長さ274cm)上で行われるプレーのスピード感には観客も引き込まれます。これらの速度で行われる攻防は、競技スペースの狭さとは裏腹に激しくダイナミックです。各選手が「ドライブ主戦型」「前陣速攻型」「カット主戦型」などの異なる戦型を採用しており、それぞれの特徴が戦いをより興味深く、戦術の面白さを引き立てています。異なる戦型同士の対戦や、同じ戦型同士の競り合いなど、戦型という視点で卓球を観戦することで、選手それぞれの個性が際立ち、卓球の魅力が一層深まります。
日本はこれまで8つのメダルを獲得しており、唯一の金メダルは東京2020大会で水谷隼選手と伊藤美誠選手のペアが混合ダブルスで獲得したもので、日本は世界でも有数の強豪ですが、卓球においては中国が圧倒的な強さを発揮しており、東京2020大会までに全体の9割に迫る32個の金メダルを獲得しています。パリ2024大会で中国の牙城を崩すことができるか、注目です。
■日本チームの有力選手
混合ダブルスの張本・早田組は世界卓球選手権大会で2大会連続2位を獲得しており、メダル獲得が期待されます。また、同大会で女子シングルス3位となった早田ひなは参加予定選手中3番手の世界ランキング(5位)であり、メダル獲得を期待したい選手です。
女子団体戦では、2024年2月に開催された世界選手権大会決勝戦で中国をあと一歩まで追い込んだこともあり、打倒中国を目標に金メダル獲得を狙います。
■他国・地域の有力選手等
【中国】
すべての種目で金メダルの最有力候補であり、過去の成績でも他を圧倒しています。
・男子シングルス:卓球が採用されたソウル1988大会から9大会で6回優勝、直近4大会は中国同士の決勝。
・女子シングルス:9大会連続優勝、8大会で中国同士の決勝。
・男子団体:2008年の団体種目採用から4大会全て優勝。
・女子団体:2008年の団体種目採用から4大会全て優勝。
【フランス】
2024年世界卓球選手権釜山大会で男子団体2位、女子団体3位と活躍したフランスチームは急速に力をつけてきており、シングルス参加予定の男子ルブラン兄弟、女子パバド、ユエンは全ての種目でメダル獲得の可能性を見せています。
【ドイツ】
男子:4大会連続で団体のメダルを獲得しているベテランのオフチャロフ、ボルが健在のドイツは今大会も団体での連続メダル獲得が注目されます。
競技初回実施大会 | ソウル1988大会 |
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TEAM JAPAN初出場大会 | ソウル1988大会 |
競技別累計メダル数 |
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2024年8月21日時点
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