日本オリンピック委員会は、4月7日、東京都北区のナショナルトレーニングセンター(NTC)において、JOCエリートアカデミー入校式を開催。2期生として卓球、レスリング、フェンシングのアカデミー生10名を新たに迎えた。
JOCエリートアカデミーは、オリンピックをはじめ国際大会で活躍できる選手をジュニア世代から育成していくことを目的に、JOCがNTC開設とともに昨年度から行なっている事業の一つ。全国から選考され、かつ各競技団体が推薦したジュニア選手を、専任のコーチの下、NTCの各施設を使って育成。アスリートヴィレッジに寄宿しながら、地元公立中学校で学校教育を受けるとともに、NTCを拠点に世界に通じるアスリートとなるためのプログラムを受講している。
昨年度のアカデミー1期生は、卓球とレスリングで行なっていたが、今年度からは、新たにフェンシングが加わり、2期生と合わせて総勢19名となった。
入校式では、最初に福田富昭NTCセンター長が主催者を代表し、「皆さんには試合に向かってしっかりとした目標を持って毎日練習に励んでもらいたい。今年度は10名が加わったが、9名の先輩方とともに、将来のチームジャパンの手本となるよう、がんばっていただきたい。そして、東京が開催を目指している2016年のオリンピックで活躍できる選手に成長してほしい」と挨拶。
続いて、来賓を代表して芦立訓文部科学省スポーツ・青少年局競技スポーツ課長から、「学校に通いながらトレーニングをするのは大変な時もあると思うが、みんなは選ばれたという誇りを持ってほしい。同世代の仲間と寝食を共にするので、将来にわたるような友達を見つけ、意義のある生活を送ってほしい」と挨拶があった。また、細井優東京都生活文化スポーツ局スポーツ振興部長からは、アカデミー生たちの活躍が期待される2016年のオリンピック招致活動の現状とともに、活躍への期待が述べられた。
また、北京オリンピック卓球女子団体で4位に入賞した平野早矢香選手が激励に訪れ、挨拶。平野選手は、自身のジュニア時代から北京オリンピック出場までのいきさつを語りながら、「皆さんはこれからたくさん悩むことがあると思う。私自身も、これまで何回も悩んだり、うまくいかなかったりしたことがあった。そんな時こそ、周りの方からたくさんサポートされていることを忘れないで、自分自身を信じてがんばってほしい」とアドバイス。さらに、特に覚えていてほしいこととして「強くなるには、環境の力だけではなれない。一番大切なのは自分の気持ち。NTCの素晴らしい環境を活かして、いろんな選手から学ぶ機会を自分のものにし、たくさんの人から応援される選手でいてほしい」と現役選手らしいエールを贈った。
その後、先輩であるアカデミー1期生の宮原優選手(レスリング)から、「ここでは、競技面、生活面などで、いろいろつらいことや苦しいこともあると思うが、みんなで助け合っていきたい。全員の大きな目標であるオリンピックで金メダルを獲得できるように、今日から1期生とあわせて19名でかんばっていきましょう」と歓迎の言葉が述べられた。
それを受けて、新入生を代表し、馬場絢子選手(フェンシング)が、「私たちはエリートアカデミーの2期生に選ばれたことに誇りを持ち、オリンピックで金メダルを獲得するという大きな夢の実現のため、このNTCで練習に励みます。そしてエリートアカデミー生としての名に恥じない気品のある行動をとり、家族、コーチ、支えて下さる方々に感謝の心を忘れず、学校、NTCでの規律を遵守することを誓います」と決意表明。最後に、ミズノ株式会社、株式会社アシックスからご提供いただいている、オフィシャルウエアの贈呈式が行なわれた。
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