日本オリンピック委員会(JOC)は5日、「平成27年度JOCエリートアカデミー入校式」を味の素ナショナルトレーニングセンターで開催しました。
JOCエリートアカデミーは、中学1年から高校3年までを対象とした、トップアスリート育成のための事業。味の素ナショナルトレーニングセンターを生活拠点に「競技力」の向上はもちろん、コミュニケーションスキルや語学力などの「知的能力」、共同生活をおくることでの「生活力」を身に付け、スポーツを通して社会の発展に貢献できる人材を育成することを目的としています。
今年度入校した8期生は、卓球の長美柚さん、フェンシングの吉田多聞くん、水泳・飛込の伊藤洸輝くん、ライフル射撃の上田ゆいさんの4人。式典には長さん、伊藤くん、上田さんの3人が出席し(吉田くんは海外遠征中のため欠席)、保護者、各競技団体の代表者、JOC関係者、エリートアカデミー在校生らに見守られ、新たな一歩を踏み出しました。
主催者代表あいさつに立った青木剛JOC副会長兼専務理事は、「皆さま方は厳しい審査と高い将来性を期待されて本日からJOCエリートアカデミーの一員となります。希望と不安でいっぱいだと思いますが、毎日のトレーニングはもとより、食事指導、生活指導の他、競技者として必要なスキルであります英会話などを専門のスタッフがサポートしてくれます。常に相談しながら積極的に取り組んでほしいと思います」とバックアップを誓い、競技力はもちろん、人間力の成長にも期待を寄せました。
来賓からの祝辞に続いては、JOCエリートアカデミーの宮友キャプテンが、歓迎の言葉を送りました。宮くんは、自身が入校してからの5年間を振り返りつつ、「競技に関係なくエリートアカデミーは一つのチームであり、みんな仲間です。いろんな人に相談して多くのことを吸収し、それぞれの壁を乗り越えてください。そして、共に成長していきましょう」と、新入生にメッセージを送りました。
祝辞を受け取った新入生3人は、200人を超える出席者を前に、引き締まった表情で決意表明。式典後はメディアからの取材を受け、「自分の武器は?」という質問には、「サーブです。小さいころから好きでしたが、今では一番の武器になっています」(長さん)、「練習を盛り上げたり、大会前にリラックスできたりすることが、自分がすごくできるところです」(伊藤くん)、「毎日の基礎練習をしっかりとやっているので、それは武器だと思います」(上田さん)と、それぞれが自分の言葉で回答しました。
最後に、「人が予想以上に多かったです」と入校式を振り返った3人。上田さんは、「とても緊張しましたが、自分の決意表明をしっかりと言えました。こういう機会はあまりないと思うのですが、これからは増えていくと思うので、もっと慣れていきたいです」と、アカデミー生としての自覚をのぞかせました。
【8期生一覧】
<卓球>
名前:長美柚(ながさき・みゆう)
出身:神奈川県
一言:アカデミーに入って新鮮で、楽しみから不安、緊張という気持ちも出てきました。これからは何事も積極的に取り組み、試合では日本代表、並びにエリートアカデミーという看板を胸に自分のプレースタイルを貫き通したいです。競技面、生活面、学習面など様々なことを向上させていきたいです。これからよろしくお願いします。
<フェンシング>
名前:吉田多聞(よしだ・たもん)
出身:長崎県
※海外遠征中のため欠席
<水泳・飛込>
名前:伊藤洸輝(いとう・ひろき)
出身:神奈川県
一言:自分がこのエリートアカデミーを志望した理由は、この最高の環境で精神面、競技面を強化をしていけるのではないか思い、志望しました。将来の目標はオリンピックで優勝できる実力を身につけることです。これからは辛いこと、苦しいことがたくさんあると思います。これらを自分の力に変え、一生懸命に頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
<ライフル射撃>
名前:上田ゆい(うえだ・ゆい)
出身:福岡県
一言:私はトップの選手が集まるこの環境で自分をもっと磨きたいと思い、ここに来ました。目標にたどり着くまでには辛いことや苦しいことがたくさんあると思いますが、常に自分と向き合い、強い気持ちで乗り越えていきたいです。そして、世界で勝てるトップの射手になるために、自分のことを支えてくださる方々への感謝の気持ちを絶対に忘れず一生懸命努力します。よろしくお願いします。
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