日本オリンピック委員会(JOC)は川崎市と「JOCパートナー都市協定」を締結し、30日に渋谷区の岸記念体育館で調印式を行いました。
JOCパートナー都市協定は、JOCの国際競技力向上戦略(JOC GOLD PLAN)の「強化拠点ネットワーク構想」の一環として、味の素ナショナルトレーニングセンターや競技別強化拠点に加え、都市(都道府県もしくは市)と連携し、自治体が所有するスポーツ施設をトップアスリートの選手強化に活用し競技力向上を図ることを目的に始められたものです。
対象は国際スポーツ大会や国際スポーツ会議の開催経験を持つ都市、また、JOCとオリンピック・ムーブメント事業を長期的に連携、実施することを具体的なスポーツ施策に取り入れた都市で、現在17都市(1都1道5県10市)と締結。今回の川崎市が18都市目、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会決定後では最初の締結となります。本協定に基づき、JOCは関連スポーツ施設等を利用した国際競技力向上やオリンピック・ムーブメント事業を展開し、締結都市と連携してスポーツの推進事業を行うなど、双方にとってメリットのある事業を実施しています。
調印式を終えてあいさつに立った竹田恆和JOC会長は、同市のコミュニティー施設である「川崎マリエン」のビーチバレー場がJOCの競技別強化拠点となっていることや、JOCが行っているトップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を4月に同市で開催予定であることを挙げ、協力体制はすでにスタートしていると明かしました。そして、今後はスポーツ施設などハード面の利用だけでなく、国際的なイベントの開催で築き上げたノウハウなど、ソフト面での連携にも期待を寄せ、「オリンピアンを派遣するなど、川崎市のスポーツの発展に貢献できるような協力をしていきたいと考えております」と述べました。
続いて福田紀彦川崎市長が登壇し、同市で設置している「2020東京オリンピック・パラリンピックかわさきプロジェクト推進本部」の取り組みと基本方針を紹介。「東京2020を新たな飛躍のチャンスととらえ、力強い産業都市として世界をリードする姿、こどもや高齢者、障がい者など、多様な人々がともに生き生きと暮らし、スポーツや文化、芸術であふれる“最幸(さいこう)なまち”を実現し、世界に向けて発信していくために、推進計画の策定を進めているところです」と述べ、「今回の協定締結は川崎市の取り組みに非常に大きな弾みになると考えております。お互いの持っている知見や施設をうまく使いながら盛り上げていきたい」と今後の連携に意欲を示しました。
<JOCパートナー都市一覧>
1. 大阪市(平成14年7月30日)
2. 長野市(平成15年8月28日)
3. 福岡県(平成16年11月26日)
4. 福岡市(平成17年4月15日)
5. 広島市(平成17年9月14日)
6. 熊本県(平成18年5月11日)
7. 熊本市(平成18年5月11日)
8. 東京都(平成19年3月5日)
9. 北海道(平成19年12月18日)
10.札幌市(平成19年12月18日)
11.横浜市(平成20年3月28日)
12.広島県(平成20年4月14日)
13.兵庫県(平成20年12月1日)
14.神戸市(平成20年12月1日)
15.帯広市(平成24年3月3日)
16.秋田県(平成24年5月15日)
17.秋田市(平成24年5月15日)
18.川崎市(平成27年3月30日)
※日付は締結日
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