日本オリンピック委員会(JOC)は10月13日、岩手県陸前高田市の第一中学校仮設グラウンドで「オリンピックデー・フェスタ in 陸前高田」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
今回の参加オリンピアンは、競泳の中村真衣さん(1996年アトランタオリンピック4位入賞、2000年シドニーオリンピック女子100m背泳ぎ銀メダル、400mメドレーリレー銅メダル)、金藤理絵選手(2008年北京オリンピック出場)、バレーボールの齋藤信治さん(2008年北京オリンピック出場)、トランポリンの上山容弘選手(2008年北京、2012年ロンドンオリンピック出場)、カーリングの苫米地美智子選手(2014年ソチオリンピック出場)の5人。陸前高田市内の小中学生60人とともに、運動会形式のスポーツプログラムを楽しみました。
開会式では、オリンピアン代表として齋藤さんが「私たちオリンピアンはみんなの笑顔が“大好物”です、今日は笑顔で1日頑張ろう」とユーモアを交えたあいさつ。開催地代表の山田市雄陸前高田市教育委員会教育長は「今日をきっかけに今後のスポーツの活躍につなげていただきたい。頑張ってください」とエールを送りました。
運動会では、5人のオリンピアンが各チームリーダーとなり、「手つなぎ鬼」「大玉転がし」「ボール運び」「綱引き」の4種目が行われました。オリンピアンたちは、プログラムを目いっぱい楽しむ子どもたちの姿に「子どもたちは想像以上に元気で、私も心から笑顔になれました」「子どもたちのコミュニケーション能力の高さに感動しました」「子どもたちは非常に元気。またこの地でふれあいの場に参加したいです」と心に残る1日の感想を話しました。
閉会セレモニーでは、金藤選手がオリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を紹介。オリンピアン全員からのあいさつでは、上山選手が「今日ははしゃぎすぎました。それくらい良い1日でした。これからもみんなで力を合わせて頑張ってほしいです」と充実した時間を振り返りました。さらに中村さんは「すごく楽しみにして新潟から来ました。新潟の中越地震も(発生から)10年が経ちました。みんなも困難を乗り越えて頑張ってほしいです」と被災経験を踏まえての思いを言葉に込めていました。
イベント終了時には、オリンピアン全員の名前の入った色紙が参加者全員に1枚ずつプレゼントされました。『子どもたちに早く元気になってもらいたい』というオリンピアンの思いが込められたこの色紙。受け取った子どもたちは、うれしそうな笑顔で色紙をずっと眺めたり、オリンピアンに「今日はありがとうございました」と感謝を伝えたり。参加者の見送りハイタッチ後も、子どもたちは余韻に浸りながら会場を後にしていました。
陸前高田でのオリンピックデー・フェスタは、2012年1月の1回目から、今回が4度目の開催。被災現場を視察したオリンピアンは復興の難しさを感じる一方、参加した子どもたちの笑顔に「われわれが元気をもらいました」と力をもらった様子でした。
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