日本オリンピック委員会(JOC)は9月21日、宮城県東松島市の東松島市民体育館で「オリンピックデー・フェスタ in 東松島」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
今大会の参加オリンピアンは、バレーボールの石島雄介選手(2008年北京オリンピック出場)、新体操の田中琴乃さん(2008年北京オリンピック出場、2012年ロンドンオリンピック7位入賞)、レスリングの米満達弘選手(2012年ロンドンオリンピック男子フリースタイル66kg級金メダル)、ソフトボールの馬渕智子さん(2008年北京オリンピック金メダル)、バドミントンの潮田玲子さん(2008年北京オリンピック、2012年ロンドンオリンピック出場)の5人。東松島市内の小学生93人とともに、運動会形式のレクリエーションを楽しみました。
開会式では、潮田さんが「今日がとても楽しみでした。『スポーツから生まれる笑顔がある。』のスローガンにあるよう、はじけた笑顔で最後まで頑張りましょう!」とチームジャパンを代表してあいさつ。開催地代表の工藤昌明東松島市教育委員会教育長は「めったに会えないオリンピアンの方々です。顔と名前を覚えてもらえるくらいの気持ちで楽しんでください」と子どもたちを激励しました。選手宣誓には市立赤井南小学校の内海彩雪さん、福島亜依莉さんが立ち、「復興に向けてみんなで頑張ることを誓います」と力強く宣言しました。
開会式を終えて、“運動会”がスタート。5人のオリンピアンをチームリーダーとしたチーム対抗戦で、「手つなぎ鬼」「大玉転がし」「ボール運び」「綱引き」の4種目を行いました。オリンピアンは「絶対勝つぞ」とチームに気合の声掛け。はじめは照れていた様子の子どもたちも、オリンピアンが積極的に交流していくうちにどんどん笑顔に。応援の声も大きくなり、真剣に各種目に参加していました。最終種目の綱引きでは、米満選手の“気合の注入タイム”のパフォーマンスで会場全体が大いに沸きました。
盛り上がったイベントも閉会セレモニーを迎え、石島選手がオリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を紹介。「みんなのいろいろな思いやこれからの復興に向けた明るい未来が開けていくことの思いを込めて、そして復興支援を忘れることのないよう“復興への思い”として、消すことなく次の会場へつなげます」と誓いました。
最後に、この日参加したオリンピアン全員から子どもたちにメッセージが送られました。田中さんは「スポーツだけではなく、日常の生活でも笑顔で過ごせるよう頑張っていきましょう」とエール。今年度2度目のフェスタ参加となった馬渕さんは「復興のためにはみんなの笑顔が必要だと思います。これからもスポーツに限らず、勉強やいろいろなことに頑張ってください」と語り掛けました。
退場時の見送りハイタッチでは、子どもたちにサプライズが。馬渕さんと米満選手が持参したオリンピックの金メダルに触れられる機会がつくられると、子どもたちは目を輝かせて大喜び。笑顔でプログラムを終えました。
イベント終了後、オリンピアンの5人は被災地視察の一環として航空自衛隊松島基地を訪問しました。広報担当者より震災当日の津波の状況や、松島基地が果たす機能などのお話を伺い、オリンピアンたちは被害の大きさをあらためて認識し、早期復興の重要性を感じていました。
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