2012年7月から11月まで宇宙に滞在した星出彰彦宇宙飛行士が行った活動を、小中学生に向けて報告する「ISS長期滞在ミッション報告会星出宇宙飛行士と話そう!」が3月9日、東京都港区のヤクルトホールで開催されました。イベントにはゲストとしてロンドンオリンピック・ウエイトリフティング女子48kg級の銀メダリスト三宅宏実さんも参加しました。
冒頭、大きな拍手に迎えられて登場した星出さんは、ビデオに合わせて約4カ月のミッションを報告しました。上映終了後には、星出さんと司会の篠原ともえさんによる宇宙に関するトークが行われ、無重力空間で100kg以上の重い物体が簡単に持ち上げられるようになることや、地球上では簡単にできるあやとりが逆に難しくなってしまう様子などが紹介されました。
続いて、三宅さんが登場しトークセッションが行われました。宇宙飛行士になるための試験に3回目の受験で合格した星出さんと、3回目のオリンピック出場で銀メダルを獲得した三宅さん。ともに失敗にめげずに夢を実現した2人が子どもたちに、挑戦し続けることの重要性を伝えました。
プレッシャーのかかる重要な場面で緊張をどのように克服するかという話題では、星出さん、三宅さんがともに「日々のトレーニングで行ったことを、そのまま同じ流れで行うことが重要です」と語りました。
夢を持ったきっかけについて三宅さんは「子どものころからピアノやテニスなど、いろいろなものに取り組みました。ですがどれも長続きせず、初めて自分でオリンピックのメダルという目標を設定して、がんばれたのがウエイトリフティングでした」とさまざまなものに取り組んだ結果、夢につながったことを紹介しました。
三宅さんは子どもたちに「たくさん夢を持って、たくさん挑戦してください。そして、失敗を恐れずにこの一瞬を笑顔で楽しんでほしいと思います」と呼びかけ、トークセッションは終了しました。
参加者による質問コーナーでは、星出さんがステージから客席に降りて子どもたちのもとに移動。宇宙生活の楽しみや、飛行士を目指したきっかけなど、子どもたちの質問に笑顔で答えていました。
最後に星出さんは「宇宙に行くという夢の実現にはいろいろな苦難がありました。失敗もたくさんしました。でも、それを乗り越えたからこそ、ミッションが成功したのではないかと思います。みなさんもいっぱいチャレンジしてください。そして周りへの感謝の気持ちを忘れないでください」とメッセージを伝え、イベントは終了しました。
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