JOCが新たに進めているトップアスリートの就職支援ナビゲーションシステム「アスナビ」のスキームを活用し、水泳・競泳の古賀淳也選手が第一三共株式会社と雇用契約を結ぶことで基本合意に至ったことを、JOCは1月5日に発表を行いました。経済情勢の悪化により日本を代表するトップアスリートですら、選手活動を継続することが厳しい状況にあるなか、JOCでは企業側のニーズと、世界の頂点を目指すべく安定した環境下において活動に打ち込みたいとする選手側のニーズをマッチングするシステム「アスナビ」を構築。10月14日に経済同友会の協力のもと第一回目となる説明会を開催し、企業と選手のマッチングを行ってきました。古賀選手は同スキームを通じて企業と雇用に関して正式に合意に至った「第一号」となります。
10月14日に行われた企業説明会では、古賀選手自らが登壇し、経済同友会に加盟する多くの企業関係者の前でアスリートの窮状を説明。また自身も、練習環境安定のために支援が必要だと訴えました。このプレゼンテーションを聞いた第一三共株式会社の関係者が、古賀選手の誠実な人柄を感じ取ったことで、最終的に雇用につながったそうです。
第一三共株式会社では「以前より、世界の頂点を目指す日本人アスリートを支援することで、社員の一人ひとりに刺激を与え、ともに切磋琢磨し、成長していけるような機会作りを模索していました。JOCが実施しているトップアスリートの就職支援ナビゲーション機能を活用し古賀選手の雇用を決定しました」と雇用の経緯を発表。
また雇用の理由として「古賀選手は日本のお家芸と言われる水泳の世界において、背泳ぎの選手として活躍しており、数多くの国際大会での優勝実績があります。古賀選手の常に世界の頂点を目指す志や情熱、挑戦意欲は、“Global Pharma Innovator”の実現を目指す当社グループのビジョンやスピリッツに合致していることから、アスリートとしての古賀選手の活動を全面的に支援することにしました」としています。
「アスナビ」は、JOCゴールドプラン委員会/スポーツ将来構想プロジェクトの「指導者・選手の環境整備ワーキンググループ」を中心に進めてきた就職支援プロジェクト。トップアスリートと企業が雇用関係を結ぶことで、選手にとっては安定した練習環境が確保され、企業にとってはアスリートを全社一丸となって応援することで社内の連帯感の強化が図れ、また、社会貢献の観点からも大きな実績を残すことができます。このことは、アスリートと企業の双方にとって利益をもたらす関係を構築することにつながります。JOCでは、今後とも“One Company, One Athlete”をテーマに掲げ、企業側の情報を選手に提供し、一人でも多くのアスリートが企業と新たな雇用契約を結べるよう、支援を行っていきます。
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