東京の桜がようやく見ごろを迎えた4月8日、味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて「平成24年度JOCエリートアカデミー入校式」が行われました。2008年に開校した同事業も今年で5年目。各競技団体から推薦された有望なジュニア選手が、オリンピックなど様々な国際競技大会での活躍を目指し、生活の拠点となる味の素トレセンで集中的な指導を受けています。第5期生となる今年度は、レスリング3名、卓球3名、フェンシグ3名の計9名が新たな門出を迎えました。
入校式でははじめに来賓・主催者が紹介され、5期生の9名が保護者に見守られながら緊張した面持ちで登壇しました。国歌斉唱に続き、主催者を代表して福田富昭JOC副会長があいさつ。「JOCエリートアカデミーには、日本全国から選ばれ、将来を嘱望された選手が入っています。在校生や卒業生の中には、国際的に活躍し、ジュニアで世界チャンピオンになる選手も増えています。そして、必ずやオリンピックで金メダルを取る選手に成長していくと思っています。ここで勉強、トレーニング、寝食をともにし、将来はチームジャパンを形成していく素晴らしい人材に育つことを期待しています。皆さん、頑張ってください」とエールが送られました。
その後、5期生の紹介に続いて、文部科学省の杉浦久弘競技スポーツ課課長から激励の言葉。「温かく見守ってくださる保護者をはじめ、学校の先生方など多くの人たちに支えられていることを忘れずに、仲間と切磋琢磨しながら競技に、学業に励んでください。オリンピックの創始者であるクーベルタン男爵の言葉に、『自己を知ること、自己を律すること、自己に打ち勝つこと、これこそがアスリートの義務であり、最も大切なことである』があります。皆さんはこれから、人生の中で最も輝く青年期に入ります。優れたアスリートを目指していく中で、志の高い人間として研鑽し、成長していくことを心より期待しています」と温かい言葉が送られました。
また、東京都北区教育委員会の伊与部輝雄教育長が「北区では知・徳・体のバランスの取れた学校教育を通じて、自らの力で人生を切り開き、広く国際社会に貢献できる人間の育成を教育目標に掲げています。トレーニングや学校生活、学業、友だちのこと、いろいろ不安もあると思いますが、JOCエリートアカデミーのスタッフとしっかりと連携を取り、皆さんの成長を見守っていきたいと思います。安心してトレーニングに励み、学校生活も十分に楽しんでください」と激励。神妙に耳を傾けていた5期生の9名は、送られたエールをしっかりと胸に刻みました。
続いて、JOCエリートアカデミーのキャプテン佐藤優衣さんが「皆さんは今、期待や不安を胸に抱いて、ここに座っていると思います。私も3年前はとてもドキドキしながら、不安な思いでいっぱいだったことを覚えています。これからは戸惑うこともたくさんあると思います。楽しいことがある分、つらいことや大変なこともあると思います。しかし、自分の進んだ道を後悔しないように頑張ってほしいと思います。わからないことや困ったことがあればいつでも私たちに聞いてください。今日から私たちと一緒に頑張っていきましょう」と歓迎の言葉を述べました。
5期生からは福田純大さん(卓球)が決意表明。「僕たちはJOCエリートアカデミーに入り、ここ味の素ナショナルトレーニングセンターで競技をすることにあこがれていました。地元・静岡の先輩、卓球の水谷隼選手のようにプロ卓球選手になり、世界で活躍できるように必死に練習に取り組みたいと思います。頑張りますので、皆さん、よろしくお願いします」と力強い口調で話しました。
最後に、ミズノ株式会社と株式会社アシックスからオフィシャルスポーツウェアが選手に贈呈されました。新たに5期生の9名を迎え、1期生から4期生の33名と合わせて総勢42名となったJOCエリートアカデミー。オリンピックでの活躍を目指し、トップアスリートに必要な「競技力」「知的能力」「生活力」を養うために、日々、学業と練習に励んでいきます。
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