JOCの竹田恆和会長と日本体育協会や各競技団体の役員、選手ら計59人が23日、東京都庁を訪れ、石原慎太郎知事と都議会の和田宗春議長、鈴木貫太郎副議長をはじめ各会派に2020年オリンピック・パラリンピック大会への立候補を要請しました。
日本のスポーツ団体を代表して要請の挨拶を行った竹田会長は、「前回の2016年東京オリンピック招致は残念ながら勝ち取ることができませんでしたが、その後我々は2020年の招致を目指して、様々な国際活動を展開し、準備してきました。このたびの東日本大震災の復興のシンボルとして、今こそスポーツが力となり、日本の新しい再生に向けて、活力ある社会を築いていくことが重要であると思います。そのためには、2020年オリンピック・パラリンピック大会招致を目指して、国民が一体となって向かっていくことが国益に資することと信じております。本日6月23日は、近代オリンピックの復興を決議したオリンピックデーでもあります。この記念すべき日に、東京都に立候補をお願いしたく、全118の日本体育協会・JOC加盟団体及び関係団体がここに要望いたします」と話し、石原知事に要望書を手渡しました。
続いて、同行したアスリート24人の中から、以下の7人が代表して立候補を要請しました。
宮崎大輔(ハンドボール)
「オリンピックは日本が一つとなる大きなチャンスです。ぜひ日本でオリンピックを開催してください。東京都の立候補をよろしくお願いします」
水鳥寿思(体操)
「僕自身、オリンピックに出場して、本当に素晴らしいものだと実感しました。そのオリンピックをアスリートだけでなく、日本全国の子供たちやスポーツを応援してくれる皆様にも生で実感していただきたいと思っています。そのためにも、ぜひ東京都の立候補をお願いします」
谷本歩実(柔道)
「オリンピックはアスリートだけでなく、一般のボランティアや観客の皆様が感動を共有できる場所だと思っています。この東京でのオリンピックの開催を願っています」
土田和歌子(パラリンピック・陸上競技)
「障害ありなしにかかわらず、スポーツが人に与える影響は本当に偉大であると思います。ぜひ2020年、この日本で、そしてこの東京都での開催を一選手として願っています。立候補地として、ぜひよろしくお願いします」
吉田沙保里選手(レスリング)
「2020年までの間に私は引退しているかもしれませんが、2020年に東京開催が決まりましたら、また復帰してオリンピックを目指したいと思います。ぜひ立候補をよろしくお願いします」
藤井拓郎(競泳)
「オリンピックが日本で開催されるということは、我々アスリートにとって素晴らしい舞台に立てる大きなチャンスだと思っています。東京都の立候補をよろしくお願いします」
澤野大地(陸上競技)
「オリンピック参加選手ならびに感動を共有できるすべての人々が、元気と勇気をもらい、とても大切な時間を送れることを私は確信しております。東京でオリンピックが開催されることを、私たち選手一同願っております。ぜひ東京都の立候補をよろしくお願いします」
最後に、要望書を受け取った石原知事は、「私は心中たいまつの火は消すまいと決めていますが、目標を持ってみんなで肩を組んでやらなければいけないので、是非、みんなに東京招致を考えてほしい」と答えました。そして、「国難に近い災害に見舞われて、この辺りで日本人が精神的にも立ち上がらなければいけないと私は念じています。スポーツは人生の大きな支えになる。スポーツで鍛えて培った健全な精神が衰えてくる肉体を支えてくれます。それを身をもって証明するのが、選手諸君の責任であり仕事だと思います。まずは来年のロンドン大会と5年先のリオデジャネイロ大会で、メダルをたくさん獲ってきてほしい。それでなければ国民の気持ちは盛り上がらない。皆さんの来年、5年後の活躍に期待しています」と話し、会場に集まった選手たちを激励しました。
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