日本オリンピック委員会(JOC)は、ソチオリンピック開催中の19日、ソチ市内の第8ソチ市営学校で「オリンピックデー・フェスタ in ソチ」を開催しました。オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!プロジェクト」の一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、多数のオリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。2011年10月から青森、岩手、宮城、福島、茨城の各県で行われ、2012年8月にはオリンピック開催中のロンドンで特別編を開催。2度目の特別編となる今回のソチ大会は、記念すべき60回目の開催となりました。
参加したのは、JOCが派遣した被災地の中学生によるオリンピック視察団の団員14名と、団長を務めるアルベールビルオリンピック銀メダリストの黒岩敏幸さん(スピードスケート)。同校に通うロシアの中学生14名と、様々なプログラムを通じて交流を深めました。
開会式では同校の高校生2人がソチオリンピックの公式ソング「オリンピック・ギム」を歌い視察団を歓迎。黒岩団長が「スポーツと文化の交流はとても貴重な機会です。全力で、笑顔で皆さんと取り組んでいきたいと思います」と挨拶をしたあと、両者の代表が「日本とロシア一丸となって、今日一日全力で楽しむことを誓います」とそれぞれの言葉で選手宣誓を行いました。
午前のスポーツプログラムでは、しっぽとり競争、二人三脚、バスケットボールの3つのゲームを実施。ラジオ体操で体をほぐした後、赤、青、緑の3チームに分かれて勝敗を競いました。はじめは互いにぎこちなさが見えた子どもたちも、チームで力を合わせながら体を動かしていくうちに徐々に打ち解け、終盤では見事なチームワークを発揮。3ゲームの合計は全チーム同点となりましたが、バスケットボールで大量得点をマークした緑チームが優勝となりました。
表彰式では3チームに黒岩団長から記念のメダルが授与され、プレゼント交換では日本からタペストリーと扇子、ロシアからソチオリンピック記念Tシャツのプレゼントが贈られました。福島県の中学2年生、増子楓佳さんは「ロシア語は『スパシーバ(ありがとう)』しか話せませんでしたが、しっぽ取り競争がすごく楽しくて、ロシアの子と仲良くなれてうれしかったです」とにっこり。日本のテレビ局の取材に答えたアナスタシアさんは「言葉が通じなくてもとても楽しめました。ソチは海がきれいで夜景も美しいです。博物館や美術館もたくさんあるので、是非見てみて下さい」とメッセージを送りました。
午後の文化交流プログラムでは、日本の子どもたちが先生役となり、折り紙、書道、けん玉の体験が行われました。カラフルな紙で作られた鶴や手裏剣、けん玉の技など、珍しい遊びにロシアの子どもたちはもちろん、先生たちも興味津々。書道では1つ1つの文字の意味を尋ねたり、「自分の名前を漢字で書いてほしい」とリクエストをするなど、賑やかなひとときとなりました。
最後はそれぞれの作品を手に記念撮影。すっかり仲良くなった子どもたちは、名残惜しそうにお互いのカメラで写真を撮り合っていました。
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