第31回オリンピック競技大会(2016/リオデジャネイロ)の閉会式が現地時間21日、リオデジャネイロ市内にあるサッカーの聖地・マラカナンスタジアムで行われました。現地時間8月5日から開幕し、17日間にわたって繰り広げられた4年に1度のスポーツの祭典もとうとう閉幕。日本代表選手団は前回ロンドン大会の38個を上回る、史上最多41個(金12個、銀8個、銅21個)のメダルを獲得しました。
■日本選手団、日本とブラジル国旗を持って入場
現地時間の午後8時、色とりどりの花火が盛大に打ち上げられ、ブラジルらしくラテン系の陽気な音楽とパフォーマーたちのダンスでスタート。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が紹介され、その後、少年少女によるブラジル国歌斉唱のもとブラジル国旗が掲揚されると、マラカナンスタジアムのピッチ上にも大きなブラジル国旗が映し出されました。
続いてオリンピックに参加した選手たちが入場。最後にスタジアムに姿を見せた日本代表選手団からは陸上競技、レスリング、バドミントン、バレーボール、バスケットボールなど選手・役員246名が参加しました。選手たちは日本とブラジル国旗を持ちながら行進し、リラックスした笑顔が印象的。また、全選手が入場し終わると、大型ビジョンにオリンピックチャンネルの映像が流れ、ピッチの壇上ではレスリングの伊調馨選手が各国の4人のメダリストといっしょに音楽に乗ってダンスをしました。
その後、ブラジルを代表する文化、民族音楽、ダンスなどが披露され、この日の午前中に行われた男子マラソンの表彰式も合わせて実施。今大会を支えたボランティアに向けた感謝の歌を送るステージも行われました。
■安倍首相がマリオに変身
そして、いよいよフラッグハンドオーバーセレモニーが始まります。日本からは小池百合子東京都知事が出席。リオデジャネイロ市長からバッハIOC会長を経て、小池都知事へとオリンピックフラッグが手渡されました。荘厳な雰囲気の中で君が代が流れると、ピッチ中央には大きな日の丸。そして「ありがとう」を意味する各国の言葉が映し出されます。
大型ビジョンには「Love Sport Tokyo 2020」の文字と、東京を象徴する建造物、渋谷・浅草などの街、キャプテン翼、ハローキティ、パックマンらアニメ・ゲームキャラクターとともに若手アスリートがスポーツに打ち込む姿。すでに東京がスポーツで盛り上がり、オリンピックへの準備が始まっていることが紹介されます。さらにオリンピック金メダリストの北島康介さん、高橋尚子さん、村田諒太選手らが登場して東京からリオへとボールをパス。最後にボールを受け取った安倍晋三首相がマリオに変身すると、ドラえもんが秘密道具の土管で地球の中を掘っていき、マリオは東京の裏側にあるリオデジャネイロへとワープ。そして、ピッチ上に出現した土管の中からはマリオに扮した安倍首相が登場し、リオと東京がつながりました。
その土管を中心に、東京オリンピックで実施される予定の33の競技のアニメーション、パフォーマーたちのダンス、AR(拡張現実)演出で日本のテクノロジーと水の都・東京をアピール。さらに、45個の四角形から東京2020大会のエンブレムも表現されました。
セレモニーはいよいよクライマックスを迎え、土管からは東京スカイツリーのオブジェが現れ、ピッチ上には富士山、東京タワー、レインボーブリッジ、都庁などの影絵。最後に「SEE YOU IN TOKYO」の文字が映し出され、北島さんがマリオから届けられたボールを掲げると、日の丸をイメージした紅白の花火が何発も打ち上げられました。
■「「4年後には日本の東京に集いましょう
フラッグハンドオーバーセレモニーが終わると、バッハIOC会長があいさつ。ブラジル国民、ボランティア、選手たちに「スポーツで世界が一つになれることを示しました。ありがとう」と感謝の言葉を述べると、「4年後には日本の東京に集いましょう。リオデジャネイロ、さようなら」と締めくくりました。
閉会式はフィナーレへ。サンバ歌手が歌い上げる時の流れを表現した歌に合わせて聖火が徐々に消えていくと、ピッチには巨大なネットで表現された木が出現。そして、ブラジルらしいサンバ隊のミュージックに包まれる中、再び花火が何発も打ち上げられて、17日間に及ぶ南米初のオリンピックは幕を閉じました。4年後の2020年、次のオリンピックの舞台は東京です。
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