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2016.08.08 オリンピック

【メダリスト会見】海老沼選手「金メダルを取って証明してもらいたい」

【メダリスト会見】海老沼選手「金メダルを取って証明してもらいたい」
メダリスト会見を行った中村選手と海老沼選手

 リオデジャネイロオリンピックの柔道女子52キロ級で2008年北京オリンピック以来、2大会ぶりの銅メダルを獲得した中村美里選手と、同男子66キロ級で2大会連続となる銅メダルを獲得した海老沼匡選手が8日(現地時間)、TOKYO2020 JAPAN HOUSEで記者会見を行い、メダル獲得から一夜明けた心境を語りました。

――一夜明けて今の心境を聞かせてください。

海老沼選手 ロンドンオリンピックが終わって、このリオのオリンピックで金メダルを取ることだけを信じて4年間歩み続けてきたというところで、僕もそうなんですけれど、僕の妻であったり、家族であったり、たくさんの人と一緒に歩んできたので、僕よりもやっぱり昨日、試合を見ている人たちの方が緊張したかなというところで、本当にお疲れ様でした、ありがとうございました、というところを伝えたいです。

中村選手 昨日は家族とはまだ話していなくて。そのほか応援してくれた方々からの「おめでとう」のメッセージとかを読んで、あらためてたくさんの人に応援とか支えてもらっているんだなというのを実感しました。やっぱり北京(オリンピック)から金メダルを目指してやってきて、金メダルを取れなかったのは悔しかったんですけど、銅メダルを獲得して周りのみんなが喜んでくれたのは良かったと思います。

――海老沼さんに伺いたいのですが、ご家族が観戦されていたと思いますけれど奥様とか、(兄の)聖コーチとは試合後どのようなお話をされていたのか教えてください。

海老沼選手 兄とはやっぱり――兄も含めてなんですけれど、一緒に歩んできたというところで、兄には「金メダルという夢を叶えられなくて本当に申し訳ない」ということを僕は伝えたんですけれど、そうしたら兄が「ロンドンも含めてオリンピックという夢の舞台を、夢を見させてくれてありがとう」ということを言ってくれて、本当にその部分では救われたというか、そういう部分はありました。妻は「お疲れさま」と、その一言だったと思います。

――試合後、井上(康生)監督からの言葉はどのようなものだったのでしょうか。

海老沼選手 井上先生には「勝たせてあげられなくて申し訳ない」ということを言ってくださったんですけれど、でもそれは僕の責任なので。井上先生になってからというか、井上体制は本当にすごい良い環境で僕らは柔道ができたので、体制のうんぬんではなくて、僕自身の責任だということを井上先生には伝えてあるので。でも本当に良い先生とめぐり合えて、一緒に歩んでこれて良かったというふうに思っています。

――お2方にお伺いしたいんですけれども、観光とかの時間があるのか分からないんですが、もしあったらリオで訪れてみたい場所や、したいこと、食べたいものなど。あともう1点、リオに来る前のイメージと来た後で変わったこと、そういった印象があれば教えてください。

海老沼選手 僕らは基本的に選手村で生活しているので、外に出ることは少ないので観光とかはあまりないんですけれど。でも日本からブラジルに来る前は治安とか本当に心配だったんですけれど、でも、そこまで敏感にならず大丈夫だったかなとは思っています。

中村選手 試合が終わっても、次の階級の選手の応援とかがあるので、観光とかはないと思いますけど、治安とかの問題は来る前よりは少し安心して過ごせているかなと思います。あとは選手村ではトイレが流れなかったりとか、シャワーが出なかったりという問題はあったんですけど、それも段々と改善されていったので良かったと思います。

――リオ全般の印象は何か、来る前はこんな街なのかなという印象を持っていたなどはありますか?

海老沼選手 2013年の世界選手権でリオの地というのは一回来ているんですけれど、でもオリンピックということもあって、すごいニュースであったり、報道で治安の悪さというのをすごい強調されていたんですけど、でも思ったほどではなかったかなというのが率直な感想だと思います。

――中村選手にお伺いしたいのですが、地元の八王子市では昨日パブリックビューイングも行われていて、とても盛り上がっていたようです。地元の方だったり、ご友人の方にはどんな感謝の気持ちを、お伝えしたいでしょうか。

中村選手 八王子ですごい盛り上がっていただけたのは、すごいうれしいです。地元の友達とか、小さいころから知っている人たちがたくさん応援してくれているのは知っていたので。金メダルを取って最高の笑顔を見せられなかったのは残念でしたけど、銅メダルを取ってみんなが喜んでくれたのは、すごい良かったなと思います。

――お2人に伺いたいんですけれども、柔道の日本チームのこの後に続く選手たちには何か話をした部分というのはあるんでしょうか。

海老沼選手 僕自身が試合をしていて感じたことであったり、体験したことというのを、次の選手に伝えて、というところでは昨日の夜話す時間があったので、そういう部分もしっかり伝えて。でも本当に日本柔道はやるべきことをやってきたというふうに思っているので、金メダルを取って証明してもらいたいなというふうに思っています。

中村選手 私も同じく自分が試合で感じたこととか、何がどういう風にどういう流れとか、そういうのを松本(薫)さんに伝えて、あとは「本当に頑張ってください」というのを伝えました。やっぱり今までみんなでしっかり追い込んでやってきたので、金メダルを取って、流れを作ってほしいなと思います。

――今一番したいことは何でしょうか?

海老沼選手 とりあえず休みたいというのが一番なんですけど、でも先ほども言ったように今日も試合がありますし、今日からまだ強い選手がたくさん出るので、一番は本当に金メダルを取ってほしい、結果を出して証明してほしいということが僕の中では、それが一番です。

中村選手 私もゆっくり休みたいなというふうに思います。あとは今日も試合をしているので、その人たちの応援を全力でしたいなと思います。

――それぞれ昨日、次の選手とお話して、それぞれ大野(将平)選手、松本選手からはどんなお答えがあったんでしょうか。もしお話できる内容であれば教えてください。

海老沼選手 そうですね、やっぱり基本的な部分ではさほど変わらないんだと。普通の試合と同じように戦えば、大野選手であったり永瀬(貴規)選手であったり、みんな実力者たちなので、しっかり勝てるから自分を信じて戦ってほしいということを伝えて、それにうなずくくらいだったんですけれど、あいつら多分分かっていると思うので、自信を持って戦ってほしいなと思います。

中村選手 そんなに長く話してないんですけど、「頑張ってください」と伝えて、松本さんも「頑張ってくる」と、そんな感じです。

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