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2012.08.06 オリンピック

【メダリスト会見】バドミントン女子ダブルス藤井・垣岩組「かけがえのないパートナー」

【メダリスト会見】バドミントン女子ダブルス藤井・垣岩組「かけがえのないパートナー」
バドミントン女子ダブルスで銀メダルを獲得した垣岩令佳選手(左)と藤井瑞希選手

 ロンドンオリンピックのバドミントン女子ダブルスで同種目日本初のメダルを獲得した藤井瑞希選手、垣岩令佳選手組が5日、ロンドン中心部のジャパンハウスで会見を行い、メダル獲得の心境を語りました。

藤井選手 メダルを首にかけてもらうまでは銀メダルという実感はなかったんですが、メダルをかけてもらい、日本の国旗が上がっていくのを見たときに、本当に今まで支えてくれた人たちや応援してくれた人たちのおかげで今ここに立てているのだなというのを思いました。

 昨日も今日もあまり振り返る時間はなくて、まだ私自身、メダルに対しての実感はしっかりしていないんですが、友だちからたくさんのメールが来て「笑って最後まであきらめない姿を見て感動したし、元気をもらえた」という言葉をたくさんもらったので、本当に緊張したんですけど、その中で楽しく笑顔でできたのはすごくよかったと思っています。銀メダルでしたけど私の中では精いっぱい力を出し尽くすことができたので、悔いはない銀メダルだったかなと思います。

垣岩選手 本当に試合が終わった瞬間は、ほっとした気持ちでした。表彰台でメダルをかけてもらった時は、すごい重みと今まで支えてもらった方々への感謝の気持ちで、国旗が上がった時は涙が出てしまったんですけど、本当に皆さんのおかげだなというのはつくづく思いました。
 本当に自分たちが悔いなく楽しくやろうというのを目標にしていて、友だちからのメールでも「2人の笑顔がすごくよかったし、感動した」と言ってもらえて本当にうれしかったです。

――今日の朝、最初に胸によぎったことを教えてください

藤井 昨日試合が終わって、メディアの人たちへの対応でホテルでゆっくりしていなくて、朝起きた瞬間もメダルを取ったという意識がなくて、朝起きていつもみたいに眠たいなという感じで、まだ実感がわいてないです(笑)

垣岩 まだゆっくりできていなくて、正直、私も朝起きて全然実感がなくて「眠たいな」というぐらいしか思えなかったです(笑)

――お二人とも朝は弱い方ですか?

藤井選手 私は朝は強いのですが、夜寝たい方で、昨日はちょっと遅かったので。でも朝は強い方です。

垣岩選手 私はあまり強くはないんですけど、本当にいつもより睡眠時間が短かったので。

――銀メダルの報告を最初に誰にしたのか、どんな言葉をもらったのかを教えてください

藤井選手 親が現地に来ているんですけど、最初に見たメールのメッセージは親からの「お疲れ様、ありがとう」という言葉でした。

垣岩選手 一番ではなかったんですけど、家族も応援に来てくれてたので、家族みんなにあてたメールを送りました。返信は「本当にお疲れ様、最高の親孝行でした。とにかく、いまはゆっくり休んでください」というメールをもらいました。

――銀メダルの実感がないということですが、報奨金が500万円と、JOCから200万円というお金が贈られるという話ですが、使い道で考えがあれば教えてください

藤井選手 私は試合とか精神的に追い込まれた時に、突発的に旅行に行くことがあるので、そのときが来たときのために貯めておこうかなと思います。

垣岩選手 車が欲しいです。いま乗っている車がガタが来てしまっているので。

【メダリスト会見】バドミントン女子ダブルス藤井・垣岩組「かけがえのないパートナー」
「試合を楽しんだ結果、メダルが取れた」と語る藤井選手

――日本に帰ったら一番何をしたいですか?

藤井選手 こうやって銀メダルを取れたのは、たくさんの支えと応援してくれた方々のおかげですし、一緒に取ったと思っているので、応援してくれた人たちにこのメダルを見せて、一緒に喜びたいです。

垣岩選手 私も同じで、やはり支えてくださった人たちの支えが一番大きかったので、その人たちにしっかりとお礼を言いたいです。

――無欲の勝利というか、プレッシャーがなかったことが銀メダルにつながったという感覚はありますか?

藤井選手 私たちは、オリンピック出場が決まってからもその前も、結果を残せた試合は私たちらしく試合を楽しむことで結果が残せたと思っています。オリンピックはメダルを期待されていたんですが、私たちらしく楽しいプレーをしたら、その結果メダルがついてくると思っていたので、メダルを取りに行くために楽しむのではなく、楽しんだ結果がメダルだと思っていたので、その考え方がうまくあてはまったかなと思います。

垣岩選手 オリンピックに臨むにあたって2人で楽しく笑顔でできたらいいねと話していたので、全試合を通して笑顔で楽しくできた結果がメダルにつながったんじゃないかと思います。

――2人は熊本を拠点に練習してここまできたわけですが、熊本に対しての思いを聞かせてください。

藤井選手 私自身、熊本でずっとやってきたんですけど、高校で青森に行かせてもらって、その後に熊本にあるチームに帰らせてもらって、たくさんの方に指導してもらったと思っています。中学や小学のときに出会ったたくさんの方々への感謝の気持ちを込めてオリンピックに出場したいというのもあったので、こうやってメダルを取ることができて、そういう人たちに恩返しができたんじゃないかという気持ちです。

垣岩選手 私自身生まれは熊本で、育ちは違うんですけど、こうやって熊本に帰ってこられたのも何かの縁かなと思いますし、会社の方々をはじめ、後援会だったりチームのみなさんもすごく応援してくれるので、その方々のおかげで取れたメダルという思いがすごく強いです。

【メダリスト会見】バドミントン女子ダブルス藤井・垣岩組「かけがえのないパートナー」
高校の先輩・藤井選手とペア結成8年目でオリンピックのメダルを獲得した垣岩選手

――今回のオリンピックで一番印象に残っている試合、場面を教えてください。もう一つ、青森山田高時代に結成されて8年目ということですが、お互いの存在はどういうものか教えてください

藤井選手 1番印象に残った試合は、2戦目のシンガポール戦です。相手もすごく調子が良かったので、負けてもおかしくない試合だったんですが、苦しい場面でも2人で力を合わせて楽しくできたことが私の中で一番、心に残っている試合です。

 私にとって垣岩という選手は、私が高校2年のときに初めて(ペアを)組んだときに直感的に運命を感じた相手で、オリンピックにこの子だったら一緒に行けるかもしれないと感じていたので、その直感が本当にいまこうやって結果となって残っているので、それを信じてよかったなと思います。いま私がここにいるのも、パートナーがいないとまずあり得ないことだったので、私にとって最高のパートナーですし、かけがえのない存在です。

垣岩選手 私は初戦のインド戦です。初戦の入り方がいつも悪かったりするんですが、今回は初戦から笑顔で楽しくできたことで、そのあとの試合でも(笑顔を)続けられたのかなと思います。

 先輩がいなかったらこのオリンピックという舞台にも挑戦していなかったと思うので、先輩はかけがえのない存在です。

――これからも2人でやっていく気持ちがあるのか、それから抱負を聞かせてください

藤井選手 まだ振り返ることができていなくて、まずはこのロンドンオリンピックを最終目標としてやってきたところなので、先のことは考えていないんですが。せっかくこうやって貴重な体験ができたので、この経験を無駄にしないように成長していく中で、オリンピックを目指す機会があればまた目指しますし、いまここで「リオも頑張ります」とは言えないというのが正直な気持ちです。

垣岩選手 私もまだ気持ちの整理がついていないんですけど、1日1日やっていくなかで4年後が見えてきたらいいなと思います。

――藤井さんは今日(5日)が誕生日ですが、喜びは二重にあるんでしょうか?

藤井選手 日本時間で5日になったときにたくさんのメッセージをもらって、またこちらの時間で5日になったときにたくさんのメッセージをもらったんですが、あまり誕生日に関してもメダルに関しても実感がなかったんですけど、周りの方々が「最高の一日になったね」とたくさんお祝いしてくれたことによって、24歳の誕生日は私にとって忘れられない、最高の一日になりました。

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