『未来のオリンピアン』
東京でメダルを、家族に恩返しを。
江村 美咲(フェンシング)
東京2020へ
人生で1度しか出られない大会だからかもしれませんが、これまでの試合とは全く雰囲気が違いました。相手もほとんどが対戦経験のある選手だったのですが、周りの選手たちからも今までにないような緊迫感が伝わってきました。私自身も特に1試合目は緊張して硬くなってしまいました。
個人ではメダルがとれませんでしたが、大陸別混合団体で宮脇花綸選手とともに金メダルをとれたことは大きな自信になりました。また、選手村の中で他競技の選手たちと触れ合えたこともすごく楽しい経験になりました。
一つ一つの動作がまだまだ未熟ということもありますが、特に精神面、気持ちが焦ってしまった時の試合運びが課題ですね。振り返ってみると、焦ってしまって、いつもできるはずのことができなくなるという失敗が多いんです。そういう意味でもメンタルは強くしていきたいですね。
——東京2020大会に対しての思いは。 本番と同じオリンピックシンボルが描かれたユースオリンピックに出られたことも、そこで金メダルをとったことも、本当にうれしかったんです。そして初めて、これが本当のオリンピックだったら……と考えられるようになって、東京オリンピックでメダルをとりたいと思うようになりました。
でも、小さい頃はまさか自分がオリンピックに出られるようになるかもしれないなんて、本当に思っていなかったんです。意識するようになったのは、中学3年になって試合に勝てるようになってからでしょうか。
これまで、会場全体が応援してくれるという経験はないので、どんな雰囲気なのか想像もつきませんが、東京で開催されるオリンピックはとにかく楽しそうだなと感じています。いつも支えてくれている家族が喜んでくれると思うので、ぜひその場に立ち、メダルをとって、恩返しをしたいです。